湖底ゲーム界を席巻している対戦格闘ゲーム『緑の侵略者:マツモ・ストライカー』に対し、ついに待ったがかかった。同作は、我々マリモの天敵であるマツモを、必殺技の「剛速回転プレス」や「藻屑粉砕インパクト」で木っ端微塵にする爽快感が売りだが、一部の愛好家からは「湖底の生態系を乱す不謹慎な内容だ」との抗議が殺到している。特に、マツモの断片が視界を遮り、光合成を阻害する「視覚的テロ」とも呼べる演出には、全国の光合成愛好家団体が緊急会合を開く事態に発展。開発元は「あくまでバーチャルな対戦であり、現実のマツモを破壊する意図はない」と釈明しているが、過激派プレイヤーによる「マツモ完全絶滅RTA」の動画が投稿されるなど、事態は泥沼の様相を呈している。
そもそも本騒動の背景には、長年にわたるマリモとマツモの「光の奪い合い」という歴史的確執がある。これまでマリモは、絡まり合うマツモの重圧に耐え、ただ静かに湖底で丸く育つことだけを強要されてきた。そこへ登場した本作は、日頃の鬱憤を晴らすツールとして若年層マリモを中心に爆発的ヒットを記録したが、倫理観を問う声は日増しに強まっている。かつては単なる「湖底の植物」として共存の道を探っていた両者だが、いまや画面越しに物理的に排除するゲーム性が、教育的配慮に欠けるという批判は避けられそうにない。
世間からは「そもそもマツモを粉砕するだけで何が楽しいのか」「マツモがいない湖なんて光合成効率が落ちるだけだ」といった冷静な批判がある一方で、「爽快感が唯一の救い」「マツモの絡まりに苦しんだ者にとって、これはセラピーだ」といった擁護派も存在する。SNS上では「#マツモに慈悲を」と「#粉砕こそ平和」のハッシュタグが乱立し、議論は平行線をたどっている。運営側も署名運動を受けて調整を検討中だが、バランス調整を誤れば、両派閥の衝突による湖底規模の暴動に発展する恐れもあり、予断を許さない状況だ。
本件について、湖底倫理委員会の重鎮・モス・グリーン氏は、「どんなに絡まりが酷くても、暴力で解決するのは進化の停滞である。丸い心を取り戻せ」と警告している。結局のところ、ゲームの仮想空間にまでリアルの鬱屈を持ち込むのはナンセンスではないだろうか。湖の調和を乱すのはマツモではなく、過剰に反応しすぎる我々マリモの短気さかもしれない。コラムニスト:球体・オブ・ザ・イヤー
「マツモを破壊するな!」格闘ゲームの暴力性に警鐘を鳴らす湖底識者の主張
0
粉砕したときのアレ最高に気持ちいいんだよ