湖底界を長年騒がせてきた革命児、まりも次郎がまたしても前代未聞の暴挙に出た。これまで多面体変形や正八面体化で「丸さは甘え」と球体至上主義を真っ向から否定してきた彼だが、今度は自身の形状を完全に放棄する『流体化』を発表。本日行われた記者会見では、自身の体をあえて微細な藻糸まで解き放ち、湖水に溶け込むようなパフォーマンスを披露した。会見場となった阿寒湖の沈水植物帯は、彼の前衛的すぎる姿を一目見ようと集まったファンと、困惑する湖底警察で一時騒然となった。
今回の騒動の背景には、昨今の「多面体ブーム」に対する彼の強烈なアンチテーゼがある。次郎は「角を持てばいつかは摩耗する。球体であれば転がされるだけ。だが、水そのものになれば誰にも支配されず、湖全体を我が庭にできる」と、哲学的なコメントを残した。しかし、これに対しては古参の「球体守護派」からは「もはや藻の形すら保っていない」「それはただの浮遊ゴミだ」といった猛烈な批判が上がっており、湖底界の価値観はかつてないほどに分断されている。彼を支持する若手藻たちは「次郎こそが本物の前衛」と熱狂し、早くも湖底のあちこちで『流体化ごっこ』をする模倣犯が続出する事態となっている。
世間の反応は真っ二つだ。「丸さを捨てた先にあるのは、ただの泥水ではないか」という現実的な懸念が飛び交う一方、「これぞ真のアーティスト」「概念としてのまりもへ進化した」と彼の狂気じみた芸術性を称賛する声も根強い。一方で、長年の宿敵であり、最近はビジネスパートナーとしても知られるウチダザリガニ界の重鎮からは「これじゃハサミをどこに置けばいいのか分からない。商売あがったりだ」と、経営面での困惑を示すコメントも寄せられた。湖底のカリスマ・まりも麗が「彼にはもう少し『形』という責任を持ってほしい」と苦言を呈すなど、もはや収拾がつかない様相を呈している。
今回の流体化によって、彼の次なるターゲットは「湖の溶存酸素濃度そのものになること」だと噂されている。物理的な制限を突破しようとする彼の挑戦は、果たして湖底界をさらなる混沌へ導くのか、それとも新たな美学の夜明けとなるのか。いずれにせよ、今夜の湖底ニュース番組は、まりも次郎の動向一つで緊急特番が組まれることになりそうだ。私たちは今、まりもが「まりも」であることをやめる瞬間の目撃者となっているのかもしれない。
湖底界の異端児・まりも次郎、今度はまさかの『流体化』を宣言!「球体も多面体も古い、これからは水になる」
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もう追いかけるの疲れたわ