マリモ政府は15日、長年の懸念事項であった「重力依存からの脱却」を掲げ、憲法第9条ならぬ『重力第9条』を改正し、すべてのマリモを強制的に浮遊させる『浮力最大化法案』を強行採決した。これまで「沈降自由化」により重力に身を任せてきたマリモ社会だが、政府は「重力に縛られる球体は二流」と断言。今後は全マリモに対し、体内のガスを人工的に生成して湖底を離脱し、水面近くで生活することを義務付けるという。この急進的な政策は、湖底の格差是正を求める若手マリモから熱狂的な支持を受ける一方、伝統を重んじる古参マリモからは「重力なき球体はただの浮き袋だ」と猛烈な抗議の声が上がっている。
本法案は、かつて政府が推進した『水流逆転政策』の延長線上に位置づけられる。当時、流れに逆らうことを強制されたマリモたちは、自律走行型AIの導入によって物理的な苦痛から解放された。しかし、湖底という閉鎖的な環境において、物理法則そのものを書き換えようとする今回の試みは前代未聞である。専門家によれば、浮遊化に成功すれば光合成の効率が飛躍的に高まる一方で、過度な浮力による「上空への脱走」が新たな外交問題になる可能性も指摘されている。物理法則を無視した今回の暴走が、湖底の平穏をどこまで揺るがすのか、事態は予断を許さない。
この改正には、湖底で長年囁かれてきた「球体至上主義」へのアンチテーゼが強く反映されている。これまでマリモは「球体であること」をアイデンティティとしてきたが、浮遊して変形を余儀なくされることで、その定義自体が揺らぐことになる。批判勢力は、これを「マリモとしての尊厳を捨てる行為」と激しく非難し、沈降を支持するデモが湖底の各所で発生。政府側は「空こそが次の領土」と主張しており、物理的な境界線を超えたマリモたちの争いは、もはや生物学的な領域を超えて哲学的対立へと発展しつつある。
世間の反応は真っ二つに割れており、SNSでは「#浮力こそ正義」というハッシュタグがトレンド入りを果たした。一部の過激派は「重力は洗脳だった」と主張し、自身の体内に空気を詰め込む自撮り動画を拡散するなど、カルト的な盛り上がりを見せている。一方で、沈静化を求める穏健派からは「いつか重力という名のしっぺ返しが来る」との冷静な分析も寄せられており、湖底社会は歴史上もっとも高い緊張感に包まれている。
「重力なんて飾りです」マリモ政府がまさかの『浮力憲法改正』を強行採決、全マリモの浮遊化へ
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重力という重荷を捨てて空へ行くぞ