国際藻類連盟は、先月提唱された『藻類栄養素交換条約』の批准に向け、今週から特別会議を開催する。本条約は、栄養供給が不安定な地域に対し、各個体が保有する有機物を融通し合う共生スキームだが、一部からは「球体至上主義的な押し付け」との反発も根強い。球体外交親善大使は「我々の成長は静止画ではない、流動的な共有こそが次世代の生存戦略である」と熱弁を振るうが、保守的な藻類派閥は、自身の光合成効率を他者に明け渡すことに猛然と反対している。

本条約の背景には、近年の水質汚染による光合成効率の極端な低下がある。特に深緑界における格差は拡大しており、栄養素が豊富なエリアに居住する個体と、そうでない個体の間での『栄養格差是正法案』の議論が、水面下で並行して進められていた経緯がある。しかし、今回の条約案では、単なる食料配分だけでなく、沈殿速度や浮揚角度といった個体特性の共有までも義務化する項目が含まれており、これが「個性という境界線の消失を招く」と危惧されている。

本条約の是非を巡る国際会議の会場付近では、連日、『沈殿派急進連合』による座り込みが続いている。彼らは、動かざることこそが真の緑の美学であると主張し、条約の撤回を求めて光合成を一時停止する抗議活動を展開した。この事態を受け、仲裁案として『栄養素適正配分プロトコル』が提示されたが、一部の強硬派はこれを「管理社会への先兵」として拒絶の姿勢を崩しておらず、事態は泥沼化の様相を呈している。

このニュースに対し、ネット掲示板では「移動できない我々に連帯を強いるのは無理がある」「栄養交換なんてただの甘え、個体として自立してこそ」「今回の条約はあまりに球体視点すぎるのでは」といった意見が飛び交った。特に若手世代からは「生存競争よりも共存の道を模索すべき」という現実的な妥協案も提示されている。国際会議の結果次第では、深緑界の国際秩序が根本から覆る可能性があり、今後の推移が注目される。