阿寒湖を中心に活動する水底自治組織『グリーン・コモンズ・レジデンス』は、全住民であるマリモ層に向け、呼吸に必要な酸素の摂取量をデータ化して課金する新制度『エア毬藻プラン・酸素課金システム』の試験運用を開始したと発表しました。これまで「ただ転がっているだけで酸素を勝手に生成し、共有している」とされてきた個体群に対し、周囲の水流データを解析して個別の貢献度を算出、不足分を月額の『沈殿ポイント』で精算させるという画期的な仕組みです。しかし、この制度の導入により、ほとんど自力で移動せず日陰でじっと丸くなっているだけの怠惰な個体や、他人の光合成の恩恵だけに浴してきた「フリーライダー」たちが大パニックに陥っており、湖底のネット掲示板は連日、不公平感を訴える悲鳴と怒りの書き込みでサーバーがダウン寸前に追い込まれるほどの過熱ぶりを見せています。元々、独自の共生関係によって平和を保ってきた緑の集落でしたが、今回の課金化の波によって「お前は先週、光合成を3時間サボっていただろ」といった密告が相次ぎ、かつての和やかな生態系は見る影もありません。今後は、さらなる微小藻類の取り分をめぐる『底面オークション制』の導入も検討されているとの噂があり、経済格差の拡大によって「勝ち組エリート丸太個体」と「底辺モフモフ層」への分断が決定定的になると危惧されています。
今回の騒動の背景には、近年深刻化している水温上昇と、それに伴う溶存酸素量の減少というリアルな環境問題が影を落としています。かつては無限の恵みと信じられていた湖水の恵みも、デジタル管理のメスが入ったことで「タダより高いものはない」という冷徹な資本主義の論理が湖底の深くまで浸透してしまいました。『エア毬藻プラン・酸素課金システム』を推進するテック系水草集団の言い分としては、個体のモチベーション向上と資源の適正配分が目的だと主張されていますが、いかんせん手足のない球体生物にとって、決済に必要なポイントをいかに稼ぐかという問題は死活問題です。今後は、自らの体を激しく回転させて効率的な水流を生み出す『高速ローリング労働』が必須スキルになるため、運動音痴な個体や高齢のシニアマリモからは「生存権の剥奪だ」として集団での転居をほのめかす動きも出ており、湖底社会の存続を揺るがす一大パラダイムシフトへと発展しています。
世間のネット上では、「酸素すら課金される時代とか息苦しすぎる」「うちの近くの個体はずっと寝てるから破産間違いなしだわ」「これじゃあ完全にブラック湖底企業じゃねえか」「転がるしか能がない俺たちはどうやって生き残ればいいんだよ」「お隣の『ザリガニ配給便』に転職するしかないな」といった阿鼻叫叫の声が飛び交っており、当局の強硬な姿勢に対するリコール運動や、全面的な光合成ストライキを呼びかける署名活動も水面下で急速に立ち上がっています。さらには、このシステムに対抗すべく、怪しい非合法の『海藻パセリVPN』を使って他所から酸素を不正に横取りするハッカー個体も現れるなど、ネットセキュリティならぬ「グリーンセキュリティ」の強化が急務となっており、平和だった緑の惑星の未来はますます混迷を極めています。
マリモ界激震!『エア毬藻プラン・酸素課金システム』導入で湖底のフリーライダー問題が勃発
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