先日、マリモの強制同期機能によって世界中のSNSアイコンが謎の「藻の自撮り」に置き換わるという怪奇現象が発生した。ネット上では「芸術的だ」「癒やされる」と称賛する声も上がったが、我々は声を大にして言いたい。これは断じて推し活の進化などではなく、文化に対する明白な侵略行為である。

マリモによる同調圧力は、個人の多様性を重んじるネット文化の根幹を揺るがしている。我々は推しの尊い姿を見たいのであって、水槽の中の光合成の産物を見たいわけではない。アイコンがすべて同じ緑色の球体になることで、誰が誰だか分からない「緑のディストピア」が完成してしまった。マリモは生物学的に優秀かもしれないが、SNS上のアイデンティティまで光合成で強制書き換えする権利はないはずだ。

この事態を受け、ネット上では「マリモ離れ」を加速させるハッシュタグ運動が展開されている。マリモは水中で静かに成長してこそ価値がある。オンライン空間というステージに、不躾に緑の球体を持ち込むのはもう終わりにすべきだ。我々の推しを、緑色の侵略から取り戻そう。

コラムニスト:藻屑の抵抗者