マリモ界の重鎮である藻利藻三郎が、かつての天敵であるウチダザリガニの「ザリガニ・ハサミ太郎」と異例のコラボレーションを行うことが発表された。過去には「食うか食われるか」の緊張関係にあった両者が、水草の陰で密かに作曲を重ねていたという事実は、マリモ界を大きく揺るがしている。三郎は「緑のしじまを破るハサミの旋律こそ、次世代の芸術」と語り、今冬の紅白歌合戦でのパフォーマンスに向けて、自身の丸い身体を楽器のように共鳴させる練習に励んでいるという。

かつて両者の関係は、ザリガニによるマリモの食害という深刻な問題でメディアを賑わせていた。しかし、今月上旬、水槽内での偶然の接触がきっかけで、ザリガニのハサミの音がマリモの繊維を心地よく刺激する「共鳴現象」が発見された。これにより、長年の因縁は氷解。今や「ザリ三郎」というユニット名でSNSのトレンドを席巻しており、水族館の館長たちも「この奇跡のセッションを見逃す手はない」と期待を寄せている。

今回の発表に対し、マリモ界の保守層からは「緑の矜持はどうした」「天敵に魂を売ったのか」と批判的な声も上がっているが、一方で若手マリモ層からは「エモすぎる」「過去のトラウマを音楽に変える姿勢が素晴らしい」と圧倒的な支持を受けている。また、音楽評論家の藻野平氏は「ザリガニの無機質なカチカチという音と、マリモの有機的な柔らかい響きが混ざり合うことで、これまで聞いたことのない前衛的なアンビエントミュージックが誕生した」と絶賛している。

世間の反応は真っ二つに分かれており、ネット上では「ザリガニと踊るなんて、藻利藻三郎もついにトチ狂ったか」「でも聞くとなんか切ないんだよな、この音色」といった声が渦巻いている。また、一部の熱狂的なファンは、両者のデュエット曲を収録した水槽型CDプレイヤーを買い求めにショップへと走るなど、社会現象の様相を呈している。果たしてこの「異種間デュエット」が、今冬の紅白でどのような化学反応(あるいは光合成反応)を見せるのか、全マリモ界が固唾を飲んで見守っている。