湖底スポーツ界に新たな旋風を巻き起こしている『超絶加速・マリモ・ボウリング』や『マリモ・フェンシング』の熱気が冷めやらぬ中、今度は阿寒湖の至宝たちが物理の法則を無視して組み合う新競技『全方位型・マリモ・テトリス』が開催された。本競技は、高速回転しながら湖底に降り注ぐ無数のマリモを、いかに隙間なく美しく積み上げられるかを競う頭脳と根性のスポーツである。しかし、開始直後にマリモたちが回転の勢いを制御できず、競技場全体が巨大な緑色の塊と化す「過密デッドロック現象」が発生。審判を務めた老舗マリモは「予想以上に密着率が高すぎて、もはや何個のマリモが絡み合っているのか判別不能」と困惑の表情を浮かべている。

近年、マリモ界では『究極静止』といった静的な競技から、極限のスピードを求める動的な競技へとトレンドが急激に移り変わっている。今回導入されたテトリス形式の競技は、単なるスピードだけでなく、計算された配置能力が求められるため、エリートマリモたちの間では「湖底の将棋」とも呼ばれている。しかし、マリモ特有の「丸い」という形状が仇となり、積み上げてもすぐに崩れるか、あるいは摩擦熱で一体化してしまうという問題が浮上。専門家は「マリモの表面の繊維が複雑に絡み合うことで、一度密着すると離れなくなる性質が裏目に出た」と指摘しており、競技用マリモの表面を滑らかにする特殊なコーティング処理が急務となっている。

現場では「緑の壁」と化したマリモの山から救助を求める悲鳴が聞こえる一方、その芸術的な幾何学模様に魅了されるギャラリーも多い。観客のひとりは「かつての静寂が嘘のようなカオスだが、この緑の塊が放つパワーには圧倒される」と興奮気味に語った。運営サイドは、次回大会に向けて「マリモ間の衝突緩和材」や「空中分解防止ベルト」の導入を検討しており、マリモスポーツ界の進化は今後も留まることを知らないようだ。湖底の静寂を取り戻すのか、それともさらなる混沌へと突き進むのか、全マリモ界の目が今、阿寒湖の底に集まっている。

世間の反応としては、「マリモがテトリスをするなんて発想が斜め上すぎて草」「密集事故っていうパワーワードで笑った」「もはやスポーツというより生態系のパニックだろ」といった声が上がっている。また、一部の熱狂的なファンからは「マリモの結束力こそが湖底の希望」という熱い擁護意見も飛び出し、スポーツの枠を超えた信仰に近い盛り上がりを見せている。