阿寒湖の政界を揺るがしている「全閣僚角刈り法案」に対し、異を唱える声が上がっている。丸こそがマリモの国是であり、存在意義であるとする長老格の有識者・モコモコ氏(年齢不詳)は、この法案を「丸さに対する冒涜」と強く批判した。政府は「角を出すことで、その後の丸みがいかに美しいかを際立たせるコントラスト戦略」と強弁するが、有識者は「丸いからこそ美しいのではない。角を刈り取るという行為そのものが、我々のアイデンティティを根底から破壊している」と警鐘を鳴らす。
古くからマリモ社会では「沈殿こそ最大の休息」とされてきたが、昨今の浮き沈みを強いる政策に続き、今度は外見の統制である。政府は「角刈りによって流体力学的に優位に立てる」と主張するが、市民の間では「丸くない閣僚など、ただの藻の塊ではないか」といった反発が根強い。角刈り法案は、単なるファッションの問題を超え、マリモ社会における「球体保守派」と「形状革新派」の深淵なる亀裂を露呈させる結果となった。
本件は、過去に可決された「沈殿権の解禁」や「重力超越法」など、一連の球体否定路線の延長線上にあると見られる。政府の狙いは、物理的な形状を強制することで国民の意識を統合することにあるようだが、水面下では反発の輪が確実に広がっている。マリモたちの美しい球体は、外圧ではなく、静かな沈殿と光合成の積み重ねによってのみ完成されるべき芸術品だ。この暴挙が招くのは、国のアイデンティティの完全な崩壊である可能性が高い。円滑な社会運営のためにも、政府は即座に角刈り勧奨を撤回すべきである。――コラムニスト・深海思考の毬男
「角刈りは真の丸さを引き立てる」?――強硬派の暴走に待ったをかける、ある古参マリモの苦言
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角なんてただのトゲだよ