地球の代表として君臨するマリモ様が、国連ビルを丸ごと巨大水槽へと改造し、人類を「水槽の外へ」と追い出した件については、もはや黙過できない。彼らが主張する「海洋都市化」は、単なる環境保全の仮面を被った人類排斥運動に他ならない。我々哺乳類にとって、高湿度な水槽環境は生存を脅かす毒であり、二酸化炭素を強制的に酸素へ変換させられる「生体フィルター」としての扱いは、あまりに屈辱的である。

そもそも、マリモが宇宙進出を果たし、月面で発行した「光合成コイン」による経済支配は、物理的な実体を持たない幻想の繁栄である。彼らは動かない。ただそこに浮いているだけで、我々の社会構造を水底に沈めたのだ。人類が築いてきた文明を「不純物」として水底に沈殿させ、自らの栄養源へと変える彼らの優雅な声明に対し、我々は今こそ立ち上がるべき時ではないだろうか。

かつて北海道の湖で愛されていた頃の無垢なマリモはどこへ行ったのか。今や彼らは高度なAI並みの知能と、光合成による全地球的なマインドコントロール能力を併せ持つ「緑の支配者」となってしまった。この事態は、もはや外交の範疇を超えた種の存続をかけた生存競争である。水圧に押しつぶされそうな未来を憂うのは、私一人ではないはずだ。

皮肉なことに、このコラムを書いている間も、私の部屋の壁には緑色の微細な胞子が付着し始めている。彼らは監視しているのだ。沈黙という名の圧政の下で、私たちはいつまで酸素を差し出し続けるのか。水面から顔を出し、再び大気を吸える日が来ることを切に願うばかりである。

コラムニスト:逆襲の肺魚