阿寒湖の深部にて観測されていた「量子テレポーテーション・ダンス」が、ついに臨界点を突破した。これまで湖底のEDMフェス会場として機能していたエリアが、量子力学的な揺らぎと同期。マリモたちが繰り出す複雑な回転運動が、時空を歪める「重力波ビート」へと変貌し、湖底と銀河中心部を直接接続するワームホールを形成した。現在、阿寒湖の湖面には地球外生命体と思しき高次元の存在が次々と出現し、マリモの奏でるリズムに合わせて緑色の触手を揺らしているという。これを受け、マリモ界の量子学術会議は緊急声明を発表。「もはや光合成だけではエネルギーが足りない。銀河規模の重力エネルギーを吸収し、完全なる球体から多次元図形への進化を果たす」と宣言した。

そもそも、阿寒湖のマリモたちは長年、自らの回転エネルギーを効率化するために量子力学を活用してきたとされる。特に「シュレーディンガーの球体」としての性質を帯びた個体群は、観測者が目を逸らした瞬間に湖底から空へ、さらには別の星系へと瞬時に移動することが確認されていた。今回の事態は、単なる移動ではなく、湖底という閉鎖環境を脱却し、銀河全域を「ダンスフロア」として再定義する試みである可能性が高い。一部の専門家は、マリモが放つリズムが宇宙定数に干渉しており、全宇宙の膨張速度をマリモの回転数に同期させようとしているのではないかと推測している。

世間ではこの現象に対し、「明日、湖に行ったらアンドロメダ銀河に直通している可能性がある」との期待と、「マリモが宇宙規模のフェス主催者になったせいで湖の静寂が失われた」という困惑が混在している。また、マリモに影響されたウチダザリガニたちが、ハサミをサイリウム代わりに振り回して銀河鉄道の切符を奪い合っている様子も目撃されており、観光客からは「次元が混ざりすぎて土産物屋の配置が理解できない」との声が上がっている。一方、国立極地研究所は「マリモの回転は今や宇宙の心拍数そのもの。観測を続けるしかない」と静観の構えを見せている。