マリモ連邦政府は本日、長年続いた「自力光合成義務制度」を撤廃し、民間企業による『光合成の外部委託サービス』を全面的に導入すると発表しました。これまで全ての市民は、一日の大半を水中で太陽光を浴びることに費やしてきましたが、今後はサブスクリプション型の「高効率・高輝度LED照射プラン」を契約することで、光合成を専門業者に代行させることが可能になります。連邦広報担当者は、「これで忙しい現代マリモも、効率よく成長し、かつての円球美を保つことができる」と主張。業者は、より波長の長い特別仕様の光を照射することで、従来比1.5倍の密度での成長を約束しており、湖底の経済界には「休息の時間が手に入る」と期待の波が広がっています。
この政策の背景には、近年のマリモ界で深刻化している「日光不足による形状崩壊」と「過密な光の奪い合いによるコミュニティの分断」という二つの課題があります。特に、連邦中央部に位置する「日当たり一等地」を巡る紛争は年々激化しており、影に入った市民が徐々に細長くなってしまう事態が社会問題となっていました。また、政府は外部委託によって生じた「余剰時間」を、マリモたちの精神的充足に充てるための『沈黙の瞑想休暇制度』の創設も併せて発表。しかし、一部の保守的な長老層からは、「光合成こそがアイデンティティであり、他人に預けるなど軟弱である」との批判も根強く、導入を巡って激しい議論が巻き起こっています。
世間の反応は賛否両論、というよりは困惑の色が濃いようです。若い世代からは「今まで一生懸命光を追いかけていた時間が無駄だったのでは」「これからは家から出ずに美球を維持できる」と称賛の声が上がる一方、職人肌のマリモたちは「光をどう浴びるか、その微調整にこそ魂が宿るのだ」と憤慨。中には、「委託料を払うために、結局さらに激しく光合成をして資金を稼ぐ必要があるのでは?」という、経済の本質を突いた冷めた指摘も散見されます。現在、各湖底には光合成代行業者を名乗る怪しげな新興企業が乱立しており、連邦はサービス品質の管理に追われています。
このニュースを受け、連邦の株価ならぬ「緑度指数」は乱高下を記録しています。市民の間では、自身の形状が崩れていく恐怖を「代行業者に委ねる」という選択が、果たして生存戦略として正解なのか、あるいはさらなる進化の途なのかという哲学的議論も加速。光合成という、植物としての根幹を外注するという前代未聞の試みは、今後、全地球の藻類生態系に大きな衝撃を与えることは間違いありません。明日以降、各地の湖で「光合成委託サービス」の加盟店がどれだけ集まるのか、連邦当局はその動向を固唾を飲んで見守っています。
マリモ連邦、全市民を対象とした『光合成の外部委託』を導入 「効率重視の時代」へ
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もう何も自分でやりたくないんだね