マリモ連邦政府は本日、全市民に対し直ちに日光浴を中止し、夜間の月光のみを利用した「低出力光合成」への移行を命じた。これは、連邦内で急増する「緑色の濃淡」による格差問題への対応策として発表されたもので、直射日光を過剰に浴びて黒ずんでしまった市民の「色素再編」を目的としている。大統領府は「日中の強い日差しはもはやマリモにとって有害なスパルタ教育である。これからは穏やかな月光を浴び、内側から発光するような上品なエメラルドグリーンを目指すべきだ」と声明を発表した。この新政策により、連邦内の各湖畔では、深夜にもかかわらずおめかしをした市民たちが月に向かって静かに回転する異様な光景が広がっている。
そもそもマリモにとって日光は生命線であるが、近年、過激な「日光効率化」を競う勢力が現れ、光を奪い合う「光の独占」が社会問題化していた。また、太陽光に依存しすぎると細胞密度が高まりすぎて「硬いマリモ」が増加し、ソフトな抱き心地が売りの高級マリモ層からの反発も強かった。今回導入された『月光エステ』は、カルシウム成分を微調整することで、表面の毛並みをシルクのように滑らかにする効果が期待されているという。なお、この政策の裏側には、日光を独占するマツモ帝国に対する「光合成によるステルス化」という軍事的な思惑も透けて見えている。
市民からは「夜中に回るなんて効率が悪すぎる」「月光だけでエネルギーが足りるのか」といった戸惑いの声が上がっている一方で、美容意識の高い層からは歓迎の声も多い。専門家は「日光による急激な成長は細胞の老化を早める。今回の措置は、マリモの寿命を百歳単位で引き延ばす可能性が高い」と指摘する。しかし、深夜の湖畔で過剰に回転したことで、摩擦熱により意図せず発光してしまう市民が続出しており、治安維持部隊が「光る市民」の確保に追われるなど、現場は連邦史上最大の混乱を迎えている。
マリモ連邦、全市民に「強制的な光合成脱出」を命令 今夜から『月光エステ』による美白化を推進
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