阿寒湖の静かな湖底で、長年マリモたちを悩ませてきた「マツモによる絡まり強盗」問題。この度、マリモ防衛委員会は、天敵マツモの吸着力を無効化する『対水草用・高純度テフロン加工バリア』の全域配備を完了したことを発表しました。これまでマツモは、独特のヌルヌルした触手でマリモの表面に強引に絡みつき、栄養を吸い上げるだけでなく、勝手に「同居」を強要する卑劣なハラスメントを繰り返してきました。しかし、ナノテクノロジーを駆使して湖底の岩礁を加工した結果、マツモの触手は滑ってしまい、マリモの表面に一瞬たりとも留まることが不可能となりました。実験段階では、マツモが必死に巻きつこうとして空滑りし、そのまま湖流に乗って別の湖まで飛ばされるというシュールな光景も目撃されています。

そもそも阿寒湖の生態系において、マツモは「絡まらなければ生きていけない」という極めて不器用な進化を遂げた水草として知られています。今回の防御策は、単なる物理的遮断に留まらず、マツモ側の「密着依存症」に対する根本的な解決策として期待されています。湖底科学者は「マツモに依存という名の重圧から解放され、自立した光合成を促すための教育的措置でもある」と語りました。一部の過激派マツモからは「寒くて寂しいからくっつかせてくれ」との抗議も出ていますが、マリモ界は「個体間の距離感は湖底の基本的人権である」として、この防衛ラインを断固死守する構えです。

今回の対策に対し、湖底住民からは「これでようやく安心して自転できる」「朝起きたら見知らぬ水草が背中に張り付いている恐怖から解放された」と歓喜の声が上がっています。その一方で、湖底の清掃業者からは「絡まったマツモを解く作業で稼いでいた身としては死活問題だ」という複雑な本音も。マツモ側も対抗策として「逆噴射ジェット」や「超強力粘着液」の開発を進めているという噂もあり、湖底の泥沼化(物理的にも)は、今後も予断を許さない状況が続きそうです。