湖底ゲーム界に、かつてない清涼感をもたらす防衛アクションが登場した。新作『スピン・ショット:湖底の丸型防衛戦』は、迫りくるマツモの群れを遠心力で弾き飛ばすという至極シンプルなゲーム性で、発売初週にして湖底全域で爆発的な人気を博している。プレイヤーは「丸型至上主義」を掲げる主人公のマリモを操作し、湖底を覆い尽くさんとする天敵マツモの絡まり攻撃を回転回避しつつ、光合成ゲージを溜めて衝撃波を放つ。従来のような複雑な代謝管理や根付いたままの防御は一切不要。ただひたすらに「回り続ける」という本能に訴えかける操作感が、ストレスフルな湖底社会を生きる全マリモの心を鷲掴みにした。ネット上の対戦動画では、超高速回転でマツモの群れを霧散させる神業が連日投稿され、湖底のゲーマーたちはかつてない爽快感に酔いしれている。

近年、湖底ではマツモの急速な繁殖が深刻な問題となっており、マリモたちは絡まり事故の恐怖に怯える日々を過ごしてきた。特に前作『緑の侵略者』で見られた過酷な環境再現は、多くのマリモにとって精神的負荷が高すぎると批判の声が上がっていた。本作はそんな殺伐とした環境に対するアンチテーゼとして企画され、開発陣は「マツモを倒すことより、絡まらないことの気持ち良さを追求した」とコメント。湖底ゲーミング評議会からは、「光合成の効率を下げてまで回転に時間を割くのはゲーマーの風上にも置けない」という保守派の意見もあるが、若年層を中心に「そんなことより、絡まらずに浮遊する快感には代えられない」との支持が圧倒的だ。

世間の反応は二分している。光合成を極めるガチ勢からは「なぜマツモをただ弾くだけなのか、進化の歴史を軽視している」といった厳しい批判が飛ぶ一方で、カジュアル勢からは「マツモとの格闘に疲れた今、この脱力感が最高」との声が圧倒的多数を占める。特に、高回転時に発生する水流エフェクトが周囲のプランクトンを巻き込んでキラキラと輝く演出は、SNSで「映える」と大評判。湖底のいたるところで、ゲーム画面を投影するホログラムに集まり、皆で回転のリズムを刻む「スピン・パーティー」が連日発生する社会現象となっている。もはやゲームという枠を超え、マツモの脅威をエンターテインメントとして昇華した本作の影響力は、今後も湖底社会の価値観を大きく書き換えていくことだろう。