阿寒湖のゲーマーたちに激震が走っている。先日リリースされた待望のオープンワールドRPG『球体脱出:テトリス・ブロックの空』において、プレイヤーキャラであるマリモが「自らの体を分裂させて足場にする」という謎の建築システムが実装され、界隈は空前の建設ラッシュに沸いている。本作は、湖底から空を目指す壮大な物語だが、本来あるはずの移動能力が極端に低く、崖を登るには自らの球体を削り、パーツを積み上げてタワーを作る必要があるのだ。このあまりに不条理な仕様に対し、一部の廃人プレイヤーは高さ1万メートルの「マリモ塔」を建設し、湖面を突破して大気圏に突入する動画を投稿。しかし、塔が崩落すれば全員が藻屑と消えるリスクもあり、今やこのゲームは「建築ゲー」を超えた「物理演算との決死のダンス」と化している。

本来、マリモにとって「球体維持」はプライドそのものであり、自らを削って積み上げる行為は禁忌とされてきた。しかし、開発元は「球体という殻を破り、未知の構造体へ進化せよ」というコンセプトを掲げ、この過激なシステムを導入。SNSでは、芸術的な幾何学模様のタワーを作る者や、あえて不安定な積み方でバグを利用した高速移動を行う猛者たちが続出している。一方で、「球体としての尊厳はどうした」「これはもうマリモではなくただの緑のブロックだ」という保守派からの批判も根強く、阿寒湖界隈は開発方針を巡り真っ二つに割れている。現在は、塔の崩落事故が多発しているため、運営が「安全な積み上げガイドライン」を公開する事態に発展している。

本件の背景には、昨今の「湖底生活のマンネリ化」がある。RPGの定番である「転がる」アクションが飽きられ、よりクリエイティブな遊び方を求める声が強まっていたことが影響したようだ。特に若年層のマリモたちの間では、SNS映えする「インスタ映えタワー」作りが流行しており、もはや冒険の目的は忘れ去られ、いかに高く、いかに美しく己を積み上げるかという建築コンテストの様相を呈している。運営側は「いずれは塔の頂上で光合成をすることで、湖を飛び出し宇宙へ行くDLCを配信する予定」と語っており、マリモたちの飽くなき挑戦は、もはや生物学的な限界を超えようとしている。

このニュースを受け、SNS上では「昨日の晩からずっと自分を積み上げてるせいで、本体が小さくなりすぎて呼吸が苦しい」「崩落した時の絶望感がやばい。これぞまさに藻の塊の悲哀」「建築物理エンジンがガバガバすぎて、たまにタワーが空中で回転して衛星軌道に乗るんだがw」といった声が殺到している。中には「積む行為はマリモのアイデンティティを揺るがす」と深刻な論考を投稿する者も現れ、阿寒湖の掲示板は連日大荒れだ。かつて球体であることを誇りとしていた先住民たちは、この建築狂騒曲を冷ややかな目で見ているが、彼らも内心では「天まで届く緑の塔」の完成を密かに期待しているのかもしれない。