阿寒湖を震撼させた話題作『マリモ・リズム:湖底の鼓動はBPM0』が、ゲーマー界隈で物議を醸している。画面に表示されるのは漆黒の闇のみ、コントローラーをいかに激しく連打しようともスピーカーから流れるのは究極の無音。この「何もしないこと」を極めた音楽ゲームに対し、一部の過激なマリモ愛好家からは「リズムゲームの敗北」と厳しい声が上がっている。本作のプロデューサーは「音を聴くのではなく、湖底の圧力を肌で感じるのが真のプレイ体験」と語るが、従来の音楽ゲームが持つ爽快感や中毒性を求める層からは、早々に「ただのフリーズした画面」と断じられているのが現状だ。

そもそも音楽ゲームとは、流れてくるノーツを正確に叩き、心地よいサウンドを奏でることに意義がある。本作が提唱する「音がないことが音楽である」という前衛的すぎる主張は、古参の藻類プレイヤーたちにとって、長年培ってきた「静寂こそ至高」という伝統への冒涜に他ならない。本作は、音ゲーとしての機能を放棄しながらも、「放置することでスコアが蓄積される」という前代未聞のシステムを搭載しており、プレイヤーはただ画面を眺めるという苦行を強いられる。果たして、これは次世代の音楽表現なのか、それともゲーム業界が到達した「虚無」の極みなのか。議論は依然として平行線をたどっている。

本件は、近年加速する「マリモ界の静止ゲー化」の象徴的な事案である。かつて阿寒湖を揺るがした『マリモ・デッドロック』の功績により、「動かないこと」が評価される土壌はできていたが、今回のように「音すらも拒絶する」手法は、音楽エンターテインメントの枠組みを根底から揺さぶっている。開発元は「次回のアップデートで超低周波による振動を追加予定」としているが、それすらも結局は感知できるマリモが存在するのか、疑問視する専門家も多い。

このニュースに対し、ネット掲示板では「またか」「結局何がしたいんだ」という冷ややかな反応が大半を占めている。一方で、わずかながら「この無音こそが至高のヒーリング体験」と熱弁する層も存在し、界隈は二極化の一途を辿っている。ある熱狂的なユーザーは「この虚無の先にこそ、真理がある」と謎の持論を展開しており、静寂と騒音の境界線は、今日も阿寒湖の深淵で曖昧なまま揺れ続けているのだ。

コラムニスト:藻屑 太郎