阿寒湖の平和を脅かしてきた宿敵、ウチダザリガニが突如として「非暴力・不服従」を掲げ、マリモたちの警護役を買って出るという衝撃の事態が発生した。これまでハサミでマリモを散髪(という名の破壊)し、湖底を恐怖のどん底に突き落としてきた彼らだが、最新の調査によると、なんと彼らは現在、マリモの周囲を旋回して他の外敵を威嚇する「騎士(ナイト)」として再雇用されているという。かつての加害者が守護者に転身するという映画のような展開に、湖底の生態系は困惑と期待が入り混じる混沌状態となっている。

この驚くべき変貌の背景には、ザリガニたちの深刻な「食糧危機と罪悪感の芽生え」があるという。過度な破壊活動により、彼らが愛用していた「角刈りスタイル」がマリモ界のトレンドから完全に外れ、報酬として受け取っていたプランクトンが激減したことがきっかけだ。そこで彼らはハサミの刃を研ぐのをやめ、代わりにマリモを優しく包み込む「抱擁訓練」を自主的に開始。現在はマリモ専門のボディーガードとして、他の侵入者を追い払う対価にマリモから養分を少しずつ分けてもらうという、平和的なギブアンドテイクを成立させている。

世間の反応は真っ二つに割れている。「信じられない」「どうせすぐにまた凶行に及ぶはず」という懐疑的な声が上がる一方で、一部の若手マリモからは「むしろ守ってもらったほうが効率がいい」「ザリガニのハサミで背中を掻いてもらうと最高に気持ちいい」といった肯定的な意見も噴出している。歴史的宿敵とのまさかの同盟が、阿寒湖の未来に吉と出るか凶と出るか。マリモ界は今、かつてない社会実験の真っ只中にある。