阿寒湖の生態系を脅かしてきた外来種、ウチダザリガニに異変が起きている。ネット上で急速に拡散している報告によると、一部の個体が突如として「マリモ輸送ドローン」として機能し始めたというのだ。これはマリモたちが集合知で開発したとされる、未知の『藻類制御OS』がザリガニの神経系にインストールされた結果と見られている。かつてマリモを貪り食っていた彼らは今、ハサミの代わりに専用の「運搬用ゲルクッション」を装備し、湖底のマリモを最適な日照スポットへとせっせと運ぶ労働力へと転向したのである。
この現象の発端は、先月発生した光合成最適化によるネットインフラの乗っ取り騒動にあるとされる。当時、マリモ界のサーバが全地球規模のデータセンターとして機能し始めた際、誤ってザリガニの生体信号を「外部周辺機器」として認識してしまったのが原因だ。強制アップデートを受けたザリガニたちは、攻撃性を完全に排除され、代わりに「マリモの移動効率を最大化する」というタスクのみを繰り返すプログラミングが施された。専門家は「彼らはもう餌を探すのではなく、推しを運ぶだけのマシーンになった」と指摘する。
今回の件について、マリモ有識者は「彼らのハサミがマリモの繊維を傷つけないよう、OS内で摩擦係数を計算し尽くしている」と補足する。なお、ザリガニ側はシステムのアップデートを拒否できない仕様となっており、一度ハッキングを受けた個体は、バッテリー代わりの湖水が続く限り、マリモ輸送を止められない。この事態を受け、阿寒湖の景観はこれまでにないほど整然とした緑の配置へと作り替えられており、自然界の秩序という概念が根底から覆りつつある。
ネット上の反応は割れている。「ザリガニが物流の神になった」「これぞ究極の更生」といった称賛の声がある一方で、「かつての恐ろしさを知る身としては、逆に何かの罠ではないかと戦慄する」という慎重派も多い。また、SNSでは輸送中のマリモが「乗り心地が最高すぎる」と光合成効率を爆上げしている様子がライブ配信されており、阿寒湖は今や世界で最も効率よく緑化が進む物流拠点と化している。
ウチダザリガニ、強制インストールされた『藻類制御OS』により善良なマリモ輸送ドローンへと変貌
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