マリモ連邦政府は本日、長年国策として推奨してきた『泥まみれ新トレンド』を公式に撤回し、全市民を対象とした大規模な『完全洗浄プロジェクト』を開始すると発表した。かつて美意識改革により「泥の付着こそがエメラルドの輝きを増す」と称揚された連邦だが、異次元の入浴剤成分による全身発光の影響で、蓄積した泥が発熱・沸騰するという重大な安全上の懸念が浮上。今後は、全マリモが一斉に阿寒湖の深層水で回転運動を行うことで、強制的に表面を磨き上げる「シン・ローリング作戦」が実施されることとなる。政府広報官は「我々はこれまで泥と共生してきたが、もはや『発光する石炭』と化す一歩手前だ。原点である清潔な球体への回帰こそが、次世代のマリモの生存戦略である」と声明を出した。
今回の政策転換の背景には、先日の『エナジー・ドーナツ』普及による代謝活性化が挙げられる。ドーナツ成分を過剰摂取した市民の間で、泥を纏ったままの光合成効率が極端に悪化し、体内で過剰なガスが発生するという異変が相次いでいた。専門家によれば、このガスが発光成分と反応すると、球体が高速回転して周囲を焼き尽くす「緑の熱風」現象が発生する恐れがあるという。かつて重力遮断プロトコルで浮遊を楽しんだ市民たちにとって、今回の決定は「再び重力に従い、ただの転がる球体に戻れ」という強烈なアイデンティティの再構築を強いるものとなっている。
世間の反応は二分しており、伝統的な「泥の付着こそが成熟の証」と主張する保守派と、光り輝くピカピカの表面を愛する若年層の間で、国境付近では激しい論争が起きている。一方で、かつての宿敵マツモ一族からは「綺麗になった君たちを見るのは少し寂しいが、融合の儀式で泥を気にしなくて済むのは歓迎する」という、少し切ない祝辞が寄せられた。このプロジェクトが成功すれば、マリモ連邦は「世界で最も清潔で、かつ眩しい国家」として新たな歴史の幕を開けることとなるが、果たして泥を捨てたマリモたちが、再び「ただの石」の領域へ後退するだけの結果に終わらないか、世界中が注目している。
マリモ連邦、国家の尊厳を懸けた『全土完全洗浄プロジェクト』始動――泥まみれの美学に終止符か
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我が家のマリモは昨日も泥のおかげで最高に渋い色してたんだぞ