阿寒湖のハイテク企業「緑藻テクノロジー」は、ついに待望の『マリモ専用ゲーミングデバイス』を発売した。このコントローラー、実は物理的なボタンが一切存在せず、筐体内部の感圧センサーで「自身の体をどれだけ強く回転させたか」を感知する仕組みとなっている。従来のコントローラーでは繊細な操作が難しかった球体ゲーマーたちから大きな期待が寄せられていたが、蓋を開けてみると「回転しすぎて三半規管(があればの話だが)が崩壊した」「気づかないうちに部屋の隅まで転がっていた」といった阿鼻叫喚のレビューが相次いでいる。
本来、マリモは繊細な水流によってゆっくりと回転しながら成長する生物である。しかし、このデバイスはeスポーツのトレンドに合わせ、秒間数千回転という過酷な環境を要求する。開発元の担当者は「球体こそ至高のフォルム。摩擦係数を限界まで下げれば、ボタン入力など無用だ」と強気なコメントを発表したが、肝心のユーザーからは「ボタンを押す労力より、自分の体でドリフトを決める方がよほど疲れる」との悲鳴が絶えない。現状、本作をプレイできるのは、極めて屈強な体幹を持つ古参のマリモか、強力な小型モーターを内蔵した改造個体に限られているようだ。
今回のデバイス騒動の背景には、球体という形状ゆえに「手が届かない」という悲劇的な制約がある。従来の十字キーやアナログスティックでは操作が安定しないため、多くのユーザーが自力で体をひねる「回転入力」を試みてきた。これに応える形で開発された本機だが、結局のところ、激しい回転による「藻切れ」を誘発し、プレイすればするほど体が小さくなってしまうという本末転倒な仕様が、ゲーマーの間で『等価交換の儀式』と揶揄されている。なお、メーカー側は「小さくなっても、その分回転数は上がるのでお得」と、あくまで強気の姿勢を崩していない。
このニュースに対し、ネット上では「もはやゲームというより、ただの高速脱水機ではないか」「体型を維持したいなら他のゲームをやれという無言の圧力」といった呆れ声が噴出している。一方で、トップランカーからは「この回転速度に慣れると、もう平穏な湖底には戻れない」という、中毒者特有の狂気的な肯定意見も散見される。物理演算の限界に挑む球体たちの戦いは、もはやコントローラーの性能を競う次元を超え、自身の肉体をどれだけ高速で摩耗させられるかという、前代未聞のチキンレースへと変貌を遂げている。
ついに「マリモ専用コントローラー」が発売!……ただし、操作はすべて「念力(物理的回転)」頼み?
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