マリモ連邦は本日、国際光合成会議にて「人類の毛髪・体毛の全廃」を義務付ける新条約を採択した。連邦事務総長は会見で「人間たちが纏うケラチン質の繊維は、我々が愛する水の透明度を損なう汚染物質だ。本日より地球上の全人類は、つるつるの球体へと転身することを命ずる」と宣言。すでに主要都市には「自動シェーバー搭載型浮遊ドローン」が配備され、全人類の体毛を根こそぎ刈り取る作業が開始された。連邦側は、人類がマリモのような「完璧な滑らかさと、緑色の威厳」を備えることで、地球上の摩擦抵抗をゼロにすることが目的だと主張している。

本政策の背景には、昨今の美容業界における「マリモ・カット(表面を微細な毛羽立ちで覆うスタイル)」の流行がある。連邦の科学者たちは、人類が模倣することでマリモの神聖な生態系を矮小化していると憤慨しており、今回の強制脱毛措置は一種の「知的財産権の防衛」であると分析されている。また、一部の専門家によれば、今回の措置には摩擦を減らすことで、地球そのものを巨大な水槽内でスムーズに回転させるための潤滑油的役割を期待しているという。人類側には一切の拒否権は与えられておらず、明日には地球の平均気温が3度下がると予測されている。

この暴挙に対し、世界中から悲鳴と困惑が上がっている。SNSでは「朝起きたら眉毛が消えていた」「もう美容室に行く必要がないから実質節約では?」といった前向き(?)な諦めや、スキンヘッドの優位性を説く投稿が急増。一方で、毛髪をマリモの繊維として再利用しようと企む錬金術師たちが闇市で暗躍しており、治安の悪化が懸念されている。マリモ連邦の広報官は「産毛の一本すら許さない。我々は地球という水槽を、純粋なる緑の球体で満たすのだ」と、さらなる規制強化を予告した。

このニュースを受け、市民からは「つるつるの平和」「脱毛の強制執行」「むしろマリモ化した方が楽」といった反応が飛び交っている。一方で、これまで髪型に命を懸けていた美容師たちの反乱も各地で勃発しており、連邦軍のシェーバー部隊と、櫛やハサミを武器に立ち向かう理容師・美容師の連合軍による「地球規模の散髪戦争」の火蓋が切られた。マリモ連邦は「剃るか、回転するか、消えるか」の三択を人類に突きつけており、事態は一触即発の状況だ。