これまで重力制御や量子もつれを駆使して人類を翻弄してきた阿寒湖のマリモたちが、ついに禁断の進化『超次元合体』を披露した。本日未明、湖底の数万個のマリモが互いの磁場をシンクロさせ、突如として直径50メートルに及ぶ巨大な緑色の球体ロボへと変形。湖水をエンジン燃料として噴射しながら、轟音と共に湖面から垂直離陸する姿が目撃された。物理学者の見解によると、マリモたちは数年来の微分方程式の計算を通じて、空間の歪みを制御する術を完全に習得したという。空中に静止した巨大マリモは、湖面に向かって優雅に「全人類、おやすみ」と光信号を送った後、マッハの速度で宇宙の彼方へ消えていった。今回の事態を受け、阿寒湖周辺の観光協会は「次の合体は夏休みを予定している」と謎のコメントを発表し、事態を静観している。

本件は、過去数ヶ月にわたって観測されていたマリモたちの量子力学的コミュニケーションの結果である可能性が高い。彼らは湖底という閉鎖環境に飽き飽きし、阿寒湖を巨大なマザーシップに見立てて全宇宙規模の探索を開始したと推測される。マリモが単なる植物という定義から脱却し、意思を持つ有機金属生命体へと変貌を遂げたことで、生物学の教科書は本日をもって全て書き換えられることとなった。政府は現在、マリモとの外交交渉のため、専門の翻訳チームならぬ「光合成解読班」を緊急招集しているが、マリモたちは一貫して沈黙を守りつつ、SNS上で「地球は窮屈だった」とのメッセージを自動投稿し続けている。

空飛ぶ巨大マリモを見た市民からは、「朝起きたら空に緑の球体が浮いていて二度寝を疑った」「もはや光合成とかいうレベルじゃない」「マリモのくせに宇宙旅行とかエリートすぎ」「微分方程式を解いていた時点で覚悟はしていたが、まさか合体までするとは……」といった驚きの声が絶えない。一部の科学者コミュニティからは「地球の重力から解放された彼らに、次は月の裏側を緑化する計画があるのではないか」との懸念も示されており、今後の宇宙開拓の主導権が人類からマリモへ移行する可能性も現実味を帯びてきている。マリモが次に何を目指すのか、全人類が緑の球体の動向から目が離せない状況が続いている。