国際藻類連合は、先日の緊急総会において『鏡面硬質化措置』の全面施行を可決した。この革新的な防衛技術は、マリモの表皮を物理的に圧縮し、ダイヤモンド同等の硬度を持たせるというものだ。これまで天敵からの摂食被害に頭を悩ませていた各個体群にとって、まさに救世主的な転換点となった。しかし、この防衛強化が「平和的均衡を崩す軍拡競争だ」と他種植物から猛烈な反発を招いており、国際社会に緊張が走っている。
本措置は、元来柔和な気質とされる球体たちが、過激化する他生物の横暴に対抗するために開発された。実施の第一段階として、主要な群生地では全ての個体が『硬殻装甲の亡命者』がもたらした技術を応用し、鋼鉄をも弾き返す防御力を手に入れた。もはや牙やハサミによる攻撃は無意味であり、捕食者側は手も足も出せない状況だ。一部の急進派個体からは、この技術をさらに発展させた『超光合成浮揚航法』との併用を求める声も上がり、深緑界の軍事バランスは再編を余儀なくされている。
この防衛技術の背景には、『暗黒光合成学会』が長年隠蔽してきた「生存のための不可逆的な進化」理論の存在がある。自然環境の過酷化に伴い、受動的な生存戦略だけではもはや種を維持できないという切迫した情勢が、禁忌とされた硬質化技術の解禁を後押ししたのだ。特に大陸を跨ぐ『全大陸浮遊巡回』を行う個体にとっては、他領域の侵食を跳ね返すための必須要件と位置づけられている。
この急激な変貌に対し、全球体からは驚きと称賛の声が上がっている。一方、周辺植物からは「ただでさえ遅い成長が、硬化によって停止するのではないか」という懸念や、「防衛を超えた侵略的な進化ではないか」といった疑念が呈されている。今後、国際藻類連合は硬質化の適応範囲を制限するガイドラインを策定予定だが、既に独走を始めた硬化個体たちを制御するのは困難と見られている。
コラムニスト:藻類外交評論家・緑道守
深緑界の防衛革命!全球体がダイヤモンド級の表皮を纏い、国際情勢が緊迫化
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