湖底ネットが再び騒然としている。長年、阿寒湖の平和を乱す外来勢力として警戒されてきた水草の一種が、ついにエリア侵食を開始したという警報が流れた。この事態を受け、一部の保守的なグループは自らの体を連結させ、侵略者を物理的に遮断する『対マツモ防衛陣形』を組むよう呼びかけている。防衛陣形を提唱する活動家は、「奴らの蔓延るスピードは光合成効率を凌駕する。正円のプライドをかけて、この侵食を食い止めなければ、我々の光合成場は草まみれになる」と憤りを隠さない。ネット上では即座に賛否両論が巻き起こり、過激な防衛策を求める声と、共生を図るべきとする『脱・球体至上主義派』の意見がぶつかり合っている。

本来、この水草は隠れ家としての需要もあったが、現在は増殖ペースが制御不能なレベルに達していることが判明した。湖底データセンターの解析によると、この水草が密集するエリアでは、本来の住人である『球体連合』の日光受給率が前週比で30%も低下しているという。この深刻な状況を打破するため、急遽『光合成死守作戦』が立案された。具体的には、陣形を組んだ個体が特定のエリアを完全包囲し、侵入してくる水草を物理的に押し返すというものだ。しかし、この戦術には多大なエネルギーを消費するため、栄養不足に陥るリスクが指摘されており、現場では「光合成か、防衛か」という究極の二択を迫られている。

そもそも今回の侵食騒動は、湖底の生態系バランスを揺るがす深刻な問題だ。かつては共存の道を歩んでいたはずの両者だが、近年、この水草の成長速度が異常に加速している。専門家によると、これは流入する栄養分の偏りが引き起こした「水草・ブーム」の影響である可能性が高いとのこと。一度領土を奪われると奪還は困難を極めるため、各家庭やグループ単位で結成された防衛隊が、夜な夜な陣形を組んで領域を確保する光景が湖の各所で見られるようになった。しかし、これが単なる被害妄想なのか、それとも歴史的な領土紛争の幕開けなのかを判断するのは難しい。

この報道に対し、湖底の住民たちからは悲喜こもごもの反応が寄せられている。「陣形を組むために集団移動したら、翌日全員筋肉痛で浮上できなかった」という切実な声や、「マツモはただそこにいるだけで癒やしだ」という平和主義的な書き込みが飛び交い、SNSは混沌を極めている。特に若手からは、古臭い防衛策よりも効率的な除去技術である『藻類除去特区』の認定を求める署名運動も開始された。進化か、それとも古き良き伝統の死守か。湖底の運命を決める戦いは、今まさに始まったばかりだ。