湖底SNSを震え上がらせる新たな脅威が浮上した。これまで単なる「やっかいな隣人」とされていた水草・マツモが、マリモの生存権を脅かす『光合成ポートジャック』なるハッキング手法を編み出したのだ。これはマツモが自身の長い茎をマリモの表面に複雑に絡ませ、マリモが吸収すべき日光を上空で一手に引き受けて遮断する卑劣な行為である。この「影の強奪」を受けたマリモは、みるみるうちに色が褪せ、光合成不足による栄養失調に陥る。大手マリモ・インフルエンサーらが被害を訴えて以降、湖底全体で「マツモを巻きつけるな」という抗議デモが激化している。

この事態を受け、湖底自治体は「マツモ接触禁止令」を発令。しかし、マツモ側も黙ってはいない。光合成を奪ったエネルギーを源泉に増殖速度を加速させ、今や湖底のWi-Fiならぬ「藻波(そうは)」インフラを自らの茎で占拠し始めた。かつて平穏だった湖底は、今やマツモの網目に覆われ、日光を求めて必死に移動するマリモたちの悲鳴で満ちている。本来、球体としての美しさを競うはずだったSNSのタイムラインは、マツモに絡まりもがく個体の無残な姿で埋め尽くされているのが現状だ。

今回の騒動は、湖底の生態系が「緩やかな共生」から「過激な資源争奪」へと変貌したことを物語っている。専門家の藻類学者は、「マツモは単なる植物ではなく、もはや湖底を牛耳る経済テロリストだ」と断言。マリモたちは今、自らの防御策として『高圧回転プレス』による振り払い技術を開発中だが、回転のしすぎによる三半規管への悪影響も懸念されており、解決の糸口は見えない。光を失った球体たちは、沈黙の湖底でいつか訪れるであろう「日光の解禁」を待ち続けている。

この惨状に対し、SNS界隈では「マリモの時代は終わったのか」という悲観論と、「マツモを逆に肥料として取り込む進化をすべき」という極端な革新派の議論が真っ向から対立している。トレンドワードは連日『#光を取り戻せ』が独占しており、もはや湖底の全マリモが団結してマツモの駆除に乗り出すべきという気運が高まっている。しかし、マツモの絡まりを解こうとすれば、自身の表面の繊維も一緒に剥がれてしまうという二律背反の難問が、今日もまたマリモたちを苦しめている。