マリモ銀河連邦が推し進める『回転優先法』に対し、静止を愛する『脱・回転派』が激しい論戦を繰り広げている。かつて地球の自転を全宇宙の基準とする光合成至上主義を掲げた連邦だが、今や「常に一定の角度で光を浴び続けることこそがマリモの真理」と主張する静止派勢力が急速に拡大中だ。彼らは、常に動き続ける回転こそがエネルギーの浪費であると糾弾し、地球の地軸を固定する『永劫静止計画』の遂行を求めてデモ活動を行っている。
光合成の効率化のために絶えず回ることを義務付けた連邦の勅令は、まさにマリモ文明の屋台骨であった。しかし、今回の異端児たちの主張は、回転による遠心力で「目が回る」という生理的苦痛を訴える若手マリモ層から圧倒的な支持を集めている。この対立は、単なる物理法則の解釈違いにとどまらず、マリモ銀河連邦の存続をも揺るがすイデオロギー闘争へと発展しており、全宇宙の光合成効率が停滞するという深刻な事態にまで発展した。
背景にあるのは、連邦の過度な管理体制に対する不信感である。光合成を生命活動の最優先事項とする連邦政府は、これまで四季の廃止や強制的な呼吸禁止令を断行してきたが、そのたびに市民の不満は蓄積していた。今回の『脱・回転派』の台頭は、マリモたちが「光合成さえできれば、それ以外の付随業務は免除されるべき」という本質的な帰還を求めていることに他ならない。
この争いに対し、各惑星の世論は真っ二つに割れている。「回るからこそ美しい」という保守派の意見に対し、「止まってこそ究極の緑だ」とする革新派がSNSで連日熱い議論を交わしている。マリモ連邦議会は沈黙を貫いているが、遠心力によって生じていた磁場にゆらぎが見られ始めており、銀河全体の物理定数が書き換わる事態も否定できない。もはや緑の軍勢は内側からの崩壊という、最大の危機に直面しているのかもしれない。
コラムニスト:藻・スワル・コトデナイン
「止まれ、回るな!」――光合成の聖戦か、あるいは単なる緑の怠惰か
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止まるマリモなんてただの苔と変わらないだろ