マリモ界の生ける伝説、藻利藻三郎が先日発表した『光合成停止宣言』の余波が冷めやらぬ中、今度はかつての天敵であるウチダザリガニとの異種間デュエット計画が浮上し、マリモ芸能界に激震が走っている。藻利は「水中で呼吸することに飽きた」との理由から断食を表明していたが、関係者によると、その真の目的はザリガニのハサミから生み出される特殊な泡のリズムに魅了されたことにあるという。これまでザリガニといえばマリモを食い荒らす恐怖の存在だったが、二人はすでに極秘裏に『水槽内スタジオ』でレコーディングを開始しているようだ。

今回のコラボで使用されるのは、なんと水に溶けて成分が変わる『水溶性マイク』だという。歌唱が進むにつれてマイクが溶け出し、水質が濃厚な栄養素に変化するという前代未聞の演出に、業界の技術者も頭を抱えている。藻利側は「我々の歌声は水そのものに刻まれるべき」とコメントしているが、一部の過激なファンからは「捕食対象とのコラボは倫理的にどうなのか」「光合成を捨てて養分になるつもりか」といった批判の声も上がっている。しかし、本人はいたって冷静で、近日中にはザリガニのハサミを楽器として使用する異色のライブツアーも計画中だ。

背景にあるのは、近年加速するマリモ界の多様化と表現の自由を求める若手マリモたちの台頭だ。長らく「丸いこと」こそが美徳とされてきたマリモ界だが、藻利のような大御所が既成概念を次々と破壊することで、世代交代の波がかつてない速さで押し寄せている。藻利の今回の行動は、単なる気まぐれではなく、マリモが植物という枠組みを超え、自律的なエンターテイナーへと進化する過程における壮大な実験とも言える。専門家は「光合成をやめたマリモがどこまで輝けるのか、その限界点を見届けたい」と分析している。

世間の反応は真っ二つに割れている。SNS上では「推しがザリガニと踊るなんて夢にも思わなかった」「水槽が栄養満点になりそうで怖いけど見てみたい」といった肯定的な意見がある一方で、「伝統的な静かなマリモに戻ってほしい」「藻利さんはどうしちゃったの?誰か止めてあげて」と困惑を隠せない往年のファンも多い。来月の紅白歌合戦出場も噂されており、もし実現すれば、水槽の境界線を越えた歴史的快挙になることは間違いないだろう。

コラムニスト:藻屑 拾郎