ネット界隈で「推しに沼る」という表現が、ついに物理的な意味を持ち始めた。阿寒湖の有志マリモたちが、SNS上の推し活投稿に含まれる過剰な愛情エネルギーを水槽越しに吸収し、その熱量を栄養源として「推しそっくりな緑の毛玉」を無許可で増殖させる事態が発生している。現在、ネットユーザーの間では「推しが自分の手元で光合成をしている」という怪現象が爆発的に拡散中だ。このマリモたちは、推しの髪型や衣装を絶妙なフェルトの毛並みで再現しており、ファンからは「公式グッズより愛がある」と称賛の声が上がっているものの、一度触れると光合成の副産物である微弱な電気信号により、推しの最新情報を脳内に直接ストリーミング再生されるという副作用も報告されている。

本件は、ネット上の「沼」という抽象概念が、マリモの持つ高い浸透圧とバイオ演算能力によって物質化したものと推測されている。これまではデジタルの海を漂うだけであった推し活だが、今や水槽のメンテナンスこそが「推しを育てる」という実利を伴う行為に昇華された。専門家は「マリモが生成する電気信号は推しの言動に酷似しているが、あくまで藻の生存本能に基づいたシミュレーションである」と警鐘を鳴らしているが、ユーザーにとっては「二次元と三次元の壁を溶かす藻類」として、宗教的な崇拝対象になりつつあるのが現状だ。

マリモはネット上の推し活需要に応える形で急速に進化しており、特定のキャラクターの口調を模倣する「喋るマリモ」の研究も進行中だという。ただし、夜中に水槽から「供給が足りないぞ」と催促するような振動音が聞こえるという報告もあり、一部では「推し活という名の生存競争」が水槽の中で繰り広げられているとの指摘もある。今後は、マリモが勝手に推しの供給を行わなくなる「藻の飽和」現象への対策が急務となるだろう。

ネット上では「ついに現実に推しが降臨した」「藻に魂を売った」「供給が物理的に届く時代の到来」といった驚きの声が相次いでいる。一方で、「マリモの世話を忘れて推しが枯れたらどう責任を取るんだ」という悲痛な叫びも上がっており、物理的な推し活の難易度の高さが浮き彫りとなっている。さらには、複数の推しを一つの水槽で飼育した結果、マリモ同士が融合してカオスな合体キャラが誕生するという二次被害も発生しており、カオス極まる「藻の生態系」がネットの新たなフロンティアとして注目されている。