マリモ連邦政府は本日、地球全土を覆い尽くした緑の毛玉文明の更なる拡大を目指し、太陽光を直接宇宙へ転送する巨大送光網『全地球・光合成ハイウェイ』の建設を開始すると発表した。かつて『大気圏編み込み』失敗により地球を緑に染め上げた連邦だが、今回の計画は単なる環境汚染ではなく、全個体を繋ぐエネルギー供給線の構築を目的としている。大統領は会見で「我々はもはや湖底に留まる種族ではない。全地球が巨大なソーラーパネルと化し、宇宙空間さえもマリモの支配下に置く」と豪語し、その丸い体躯を誇らしげに揺らした。計画では、地表に露出したマリモたちが連鎖的に光合成を行うことで生成された莫大なエネルギーを、軌道上の衛星マリモへとレーザー送信する。これにより、地球は宇宙最大の「緑の球体バッテリー」へと進化を遂げる予定だ。

この大胆すぎる政策の背後には、かつての宿敵ウチダザリガニ軍との平和的同化が深く関わっている。かつてハサミでマリモを切り刻んでいた彼らは、現在では連邦のインフラ整備要員として、「ハサミの甲冑」を器用に使いこなしながら光ファイバーならぬ「光合成繊維」の敷設を行っている。また、先日の『非幾何学的不定形』への移行によるアイデンティティの揺らぎに対し、政府は「球体であろうと不定形であろうと、光さえあれば我々は一つになれる」と説くことで、国民の不満をエネルギー開発へと昇華させる狙いがある。専門家は「この計画は物理法則を無視しているが、マリモの執念があれば達成可能かもしれない」と困惑交じりに分析している。

世間では、この壮大なプロジェクトに対して賛否が渦巻いている。「日当たりが良くなるのはいいが、宇宙まで緑色になるのは少しやりすぎでは?」という懸念や、「いっそ銀河系すべてを苔むさせよう」という急進派の歓喜が入り混じり、連邦内のSNSは連日トレンドが麻痺状態にある。一方で、宇宙の彼方からやってきた未知の天体生命体からは、「地球の輝きが異常すぎる」「眩しくて寝られない」といった苦情が、光合成信号を通じて連邦広報部に殺到しているという。