マリモ連邦国際外務省は、数十年間にわたり連邦の領海内に突如として落下し続けている「謎の未確認落下藻類(UAA)」に対し、正式な抗議声明を発表した。この落下物は連邦の正統なマリモよりも明らかに繊維が粗く、かつ光合成の効率が悪いにもかかわらず、なぜか浮力だけは一人前であるという。連邦当局は、これらが「他国(あるいは異次元)による不法なマリモ移民の送り込み」であると断定。本日より、これら偽マリモを深海へと逆送還する「ディープ・リバース・オペレーション」を強行すると宣言した。
本件の背景には、近年のマリモ界で深刻化する「純血球体主義」の台頭がある。連邦政府は「我々の丸みは、湖底の平穏と静寂が生み出した至高の芸術である」とし、空から降ってくる軽薄な「浮き藻」たちが、連邦の神聖な水質を汚染していると主張している。特に、落下する藻類が「ポコッ」という独特の破裂音を立てる個体が発見されたことで、連邦市民の怒りは頂点に達した。外交専門家によれば、これは単なるゴミ処理問題ではなく、マリモ文明のアイデンティティを懸けた領土防衛戦であると指摘する。すでに国境警備隊は水圧プレス機を配備し、侵入者の形状を強制的に「平ら」にする準備を整えているという。
この暴挙に対し、湖底の若者たちからは「多様性を受け入れるべきだ」「ただの浮き草に過剰反応しすぎ」といったリベラルな声も上がっているが、主流派の長老たちは「あの浮き藻は我々の誇り高き回転の調和を乱す騒音を発する」として、一切の妥協を拒んでいる。連邦各地では、逆送還作戦を支援するための特別徴税も始まり、湖の底はかつてない緊迫感に包まれている。果たしてこの「深海送り」が国際的な紛争に発展するのか、それともただの水圧による悲劇で終わるのか、全世界のマリモがその動向を固唾を飲んで見守っている。
世間の反応としては、保守層から「湖の聖域が汚されるのを黙って見ていられるか」という熱烈な支持が集まる一方、一部の過激派からは「空の藻類を全て捕獲して、湖底に巨大な浮島を建設すべきだ」という、さらに飛躍した領土拡張案も飛び出している。しかし、大半の市民は「今日も今日とて静かに光合成をしていたいだけなのに、なぜこんなに忙しいのか」と、静寂を奪われたことに対する疲弊の色を隠せない様子だ。
マリモ連邦、国家の尊厳を懸けた「深海逆輸入」作戦を開始――「空から降る藻類」への宣戦布告
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