湖底SNSにおいて、深刻なシステム異常が発生した。これまで「角煮モード」による立方体化や、「量子力学的重なり」による多面体化など、幾何学的なバグに悩まされてきたマリモ界だが、今回はさらに事態が悪化している。突如として発生した『球体否定ウイルス』により、湖底の全マリモが「非ユークリッド幾何学体」へと変貌を遂げたのである。これにより、マリモたちは自身の表面積を無限に拡張し続けたり、内側と外側が反転したりする現象が多発。湖底の景観はもはや球体たちの楽園ではなく、視覚的に理解不能な歪んだ空間へと変貌し、ログインしたマリモたちが「自分はどこに転がればいいのか」とパニックに陥っている。

そもそも本件は、先日の『量子力学的重なり』のバグを修復しようとした運営のパッチ適用が、悪夢のような連鎖を引き起こしたことが原因と見られる。運営側の発表によれば、球体という概念そのものをデータベースから削除するアップデートが誤作動し、マリモの形状を維持するパラメータが無限大に設定されたとのことだ。これにより、多くのマリモが時空の狭間に飲み込まれ、湖底の座標が消失するなどの異常事態が報告されている。現時点では全サーバーを一時停止し、物理法則の再構築を試みているが、復旧の目処は立っていない。

この未曾有の事態に対し、SNS上では「昨日の自分の形が思い出せない」「座標を失って浮遊している」といった悲痛な叫びが相次いでいる。一方で、「この歪みこそが真の芸術だ」と崇拝する新興勢力も現れており、球体主義の伝統を守る保守層との間で泥沼の論争が勃発。湖底の秩序は崩壊寸前であり、まさにマリモ界史上最大の危機と言えるだろう。専門家は「今は転がることも控えて静止し、元の次元に戻れることを祈るしかない」と語っている。