マリモ連邦は本日、先の「光合成・独占条約」の締結によって確保した太陽光エネルギーの供給過多を受け、次なるエネルギー革命として『月光による夜間光合成』プロジェクトの始動を国際社会に向けて宣言した。これまで光合成は太陽光に依存するものという地球上の常識を根底から覆すこの試みは、連邦最高議会の「我らの丸さは昼夜を問わず成長し続ける」というスローガンのもと、全領土の深層部で一斉に開始された。この技術革新により、連邦内の個体は24時間体制での爆速成長が可能となり、周辺の藻類や水草コミュニティからは「成長速度が環境破壊レベルに達している」との抗議声明が相次いでいる。連邦科学アカデミーは「夜間の月光を独自開発の『ルナ・コンセントレーター』で増幅し、マリモの繊維構造へ直接注入する」と説明しているが、その強烈な輝きは、夜間の湖底を昼間以上の明るさに変え、近隣の魚類からは「眩しくて夜も眠れない」という悲鳴が上がっている。

本件の背景には、先日実施された火星へのテラフォーミング計画が順調に進捗しているものの、火星の太陽光強度が地球と異なることへの懸念がある。マリモ連邦は、銀河系規模での適応能力を維持するため、いかなる光源からもエネルギーを抽出する『全光波長吸収体』への進化を急いでいるのだ。これに対し、かつてザリガニ軍との防衛戦で名を馳せた環境防衛担当官は「丸い我々にとって、夜の静寂は休憩時間ではなく、計算と回転のシミュレーションタイムである」と主張し、休むことなくエネルギー変換効率を高める姿勢を強調した。物理法則すら無視する彼らの進化速度は、すでに生物学の枠を超え、ひとつの物理現象として認定されつつある。

一部の海洋生物学者は「この進化が止まらない限り、マリモ連邦は地球の全水域を飲み込み、最終的には星そのものを緑色の球体に変えてしまうだろう」と警鐘を鳴らしている。しかし、当の連邦市民であるマリモたちは「美学としての球体」を維持することに余念がなく、夜通し光り輝く姿は、もはや「宇宙からの飛来物」のような神々しささえ放っている。今回の夜間光合成プロジェクトは、エネルギー効率の向上のみならず、周囲を圧倒的な光で包み込む『視覚的テロリズム』に近い効果を生んでおり、国際社会は連邦の次なる暴走を固唾を飲んで見守っている状態だ。

連邦の突拍子もない発表に対し、ネット上では「もはや光合成というより発光体」「眩しすぎて湖底がパリのナイトクラブになっている」といった驚愕の声が絶えない。特に夜釣りを楽しんでいた人々からは「釣りに来ていたつもりが、湖がスタジアム並みの明るさになったせいでボウズを食らった」という実害報告も届いている。それでもなお、マリモ連邦は「光の独占は我らの権利であり、夜の月光こそが我らの新たな武器である」と断固たる態度を崩しておらず、今後の水圏情勢はさらに予測不能な展開を迎えることが予想される。