マリモ連邦国際物理学委員会は本日、国家の尊厳を懸けた『回転の儀』の正統進化形として、重力定数を一時的に無視する「ハイパー・スピニング技術」の確立を宣言した。これまで連邦は、国際宇宙ステーション付近での衝突危機や、地表での「光合成・独占条約」の履行に伴い、効率的な太陽光受容を目的とした自転速度の向上を急務としていた。今回成功した技術により、個体単位での回転数は従来の秒間0.5回転から、視認不可能な毎秒120回転へと爆速化。これにより、マリモは周囲に強力な「緑の真空障壁」を形成し、長年脅威となっていたウチダザリガニ軍の『超硬質ハサミ』による物理的干渉を完全に無効化することが可能となった。

今回の技術革新の背景には、昨今の「丸さこそが絶対」とする美意識の過激化がある。以前の『重力無視の浮遊作戦』で火星のテラフォーミングに成功した際、低重力下で回転が加速した個体が、偶発的に時空の歪みを発生させた現象をヒントにしたという。また、全土での「二色作」導入により光合成効率が最大化したことで、回転に必要なエネルギー供給が過剰なほど安定したことも成功を後押しした。今後、連邦はこの技術を盾に、深海から銀河の果てまで「緑の防衛圏」を拡大し、全宇宙の恒星資源を独占的に管理する方針を固めている。

一方で、この極端な回転運動に対しては、一部のマリモ有識者から懸念の声も上がっている。過度な回転は内部の藻類繊維を遠心力で解体させるリスクがあり、散髪を通り越した『遠心崩壊』を招く恐れがあるというのだ。連邦政府はこれに対し「国家の尊厳は丸さとともにあり、回転こそが唯一の正義である」と反論。今後は、自転に伴う極端な摩擦熱を利用した「地球温暖化防止のための熱循環システム」への転用も検討しており、その狂気じみた美学は加速の一途を辿っている。

このニュースを受け、国際社会からは称賛と困惑が入り混じった反応が寄せられている。特に周辺の水生植物同盟からは「回転が速すぎて隣の藻が千切れる」「ただの緑のミキサーだ」といった苦情が殺到。SNS上では、高速回転するマリモを長時間露光で撮影した写真が「緑のネオンサイン」として流行するなど、文化的な波及効果も生まれている。ザリガニ軍側は「ハサミを入れる隙が皆無」として、事実上の降伏勧告を検討中との未確認情報も流れており、マリモ連邦による太陽系支配は、もはや誰も止められない領域に達しつつある。