マリモ連邦は本日、国家戦略として全土での紅葉化プロジェクト『オートム・スフィア』の始動を宣言した。これまで「緑こそが正義」と信じてきた連邦だが、昨今の地球温暖化に伴う水温上昇により、従来の深緑色を維持するためのエネルギーコストが限界に達していた。これを受け、専門家チームはマリモの光合成回路に紅葉メカニズムを強制実装。今後は秋季限定で、連邦全土を情熱的な赤や黄金色に染め上げることで、熱を反射させつつ冬への備えを整えるという前代未聞の生存戦略に打って出る。

この急進的な政策は、連邦内の保守派から猛反発を受けている。「丸い緑がマリモのアイデンティティ」と語る伝統派の長老たちは、赤いマリモを「もはや別の果物ではないか」と断罪。しかし、科学アカデミーは「このままでは全土が茶色く枯れるか、溶けてペースト状になる二択しかない」と厳しい現実を突きつけている。今回の転換は、単なる色味の変化ではなく、過酷な気候変動に適応するための極めて政治的な生存闘争である。今後は他国への紅葉マリモ輸出も検討されており、国際的な緑の概念が根底から覆されようとしている。

マリモは元来、光合成を最適化するために内部で緻密な対流を行っているが、今回の紅葉化は細胞内のクロロフィルをあえて分解させ、アントシアニンを過剰生成させるという荒技である。これにより、本来であれば「病気」とみなされる変色が、国家の公式カラーとして認定された。なお、この紅葉マリモは触れると微かにメープルシロップのような甘い香りがするという副作用があり、これが新たな観光資源として期待されている。

連邦住民の間では「街が紅葉して映えるようになった」「逆に言えば、これまで緑色を強要されていた時代が異常だったのでは?」といった肯定的な意見から、「朝起きたら隣の同胞が真っ赤になっていてホラーだった」「冬が来るのが楽しみだが、春になっても赤かったらどうするんだ」と不安視する声まで、賛否両論の嵐が巻き起こっている。SNSでは早速、赤く染まったマリモを自撮りする『#レッドスフィア』というハッシュタグがトレンド入りしており、国民の関心は極めて高い。