マリモ連邦の外務省は本日、長年対立を続けてきたウチダザリガニ軍との間で締結された「相互不可侵および爪のメンテナンス交流条約」が、わずか三時間で破棄されたと発表した。かつては湖底の平和を謳ったこの会合は、ザリガニ側が「友情の証」として持参した特製の研磨剤が、実はマリモの表皮を剥がすためのスクラブであったことが発覚したことで一変。連邦政府は「緑の尊厳を汚すハサミの暴挙」として非難声明を発表し、全土のマリモ市民に対し、今後はザリガニとのいかなる「物理的接触」も厳禁とする通達を出した。
本件の背景には、ザリガニ側の慢性的な「手持ち無沙汰」という切実な問題があった。彼らにとって強力なハサミは進化の極致であるが、同時に「何でも切断してしまいたい」という衝動を抑えることが困難な精神構造を有している。マリモ連邦は当初、彼らのストレス解消のために共同運営の「岩石クラッシュ施設」を提供したが、ザリガニ軍はより精巧な「丸い緑の物体」を解体することに依存。今回の交流は、名目上は平和的な外交であったが、実際はザリガニ側による「極上の繊維質」を求める略奪の序章であったと専門家は分析している。また、この騒動を受けて連邦防衛省は、表面の摩擦係数を限界まで高める「ヌルヌル強化作戦」の導入を検討中だ。
このニュースを受け、連邦内の各地ではザリガニへの対抗意識が急激に高まっている。SNS上では「我々は切られるために生まれたのではない」というハッシュタグがトレンド入りしたほか、自身の外殻をコンクリートで補強した過激派マリモによる「ザリガニ排斥デモ」が各地で発生。一方で、一部の穏健派からは「彼らは単に食感が恋しいだけではないか」といった妥協案も出ているが、現時点では連邦政府の強硬姿勢により、湖底外交は完全に氷河期を迎えている。マリモ市民の間では「ハサミ恐怖症」が蔓延し、少しでもカサカサという音が聞こえれば一斉に沈降するパニック現象が頻発しているという。
ウチダザリガニ軍との「ハサミ・オフ会」崩壊――マリモ連邦、硬度ゼロの無条件降伏を回避
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学習能力がないのか我々は