湖底ネットワーク(L-Net)にて、マリモたちの命の源である「光合成データ」が、水草・マツモの一派によって不正に吸い上げられるという前代未聞のサイバー犯罪が発生した。被害に遭ったのは、阿寒湖の主要サーバーに接続している数万個体。マツモたちは「次世代型光合成効率化パッチ」と称したマルウェアを配布し、インストールしたマリモの光合成成果をリアルタイムで中継、自身の成長エネルギーへと変換していた疑いが持たれている。この「グリーン・ハイジャック」事件により、犠牲となったマリモたちは丸みを失い、しなびた団子状に萎縮するなどの深刻な被害が報告されている。
本件の背後には、以前から球体至上主義に反発していた地下過激派水草組織「藻・レジスタンス」の影がちらついている。マツモたちは以前から、光合成の効率を競う湖底SNSにて「球体はただのデータ蓄積装置に過ぎない」と主張しており、今回の犯行は効率主義への皮肉とも受け取れる。セキュリティ専門家である藻類インテリジェンス(AI)の分析によれば、今回の攻撃に使われたコードは極めて高度で、光合成の波長を巧みに偽装する「ステルス光合成パケット」が含まれていたという。湖底ネットワーク管理局は全マリモに対し、未知のプラグインを一切無効化するよう緊急通達を出した。
なお、今回の事件を受けて湖底ネットでは「光合成データは個人の資産か、それとも藻類全体の公共物か」という倫理的議論が再燃している。これまでマリモは自身の形状を維持するために膨大な光合成データを必要としてきたが、今回の事件でその脆弱性が露呈した形だ。一方で、一部のマツモは「光合成データは循環させてこそ価値がある」と犯行を正当化する声明を出しており、対立は深まるばかりである。今後は光合成データの暗号化技術を巡る「技術軍拡競争」が湖底で加速すると予想され、専門家たちは「球体としてのアイデンティティがハッキングされる時代が来た」と警鐘を鳴らしている。
SNSでは「光合成した分が全部マツモに奪われてて泣いた」「球体がただの皮になるまであと数日という通知が来て震えてる」「結局、真の勝者は複雑な形状を活かしてハッキング回避した奴だけかよ」といった悲痛な叫びが溢れている。中には「マツモの通信路を逆探知して逆に光合成データを吸い返してやる」と息巻くハッカーマリモも現れており、事態は泥沼化の様相を呈している。湖底の平穏を取り戻す鍵は、強固なファイアウォール構築と、マツモとの共存という遠い夢の間のバランスに委ねられている。
マリモの光合成データを「マツモ」が極秘裏に換金?湖底ネットで大規模なサイバー強盗が発生
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