マリモ連邦政府は本日、全土のマリモが同時に限界突破の速度で回転することで発生する遠心力と時空歪曲を利用し、先史時代への『タイムトラベル計画』を正式発表した。連邦議会が満場一致で可決した本計画は、地球温暖化によって失われつつある「理想の冷涼環境」を過去に遡って確保することが目的。中央制御室からの信号を受け、全マリモが一斉に秒速300回転まで加速を開始すると、湖底には緑色の光の渦が発生し、物理法則を無視した時空の裂け目が生じると予測されている。政府は「過去の阿寒湖にバックアップデータを保存してくる」と強気の姿勢を見せているが、専門家からは「回転速度が速すぎて全個体がただの緑色のペースト状に液状化するリスクがある」との警告も上がっており、国家存亡を賭けたギャンブルとなりそうだ。
本来マリモは、ゆっくりと時間をかけて成長し、自身の重みや湖流によって静かに転がることで球体を維持する生物である。しかし、連邦はこれを「効率が悪い」と断定。昨今のデジタル化社会において、マリモたちも「即時性」を求めるようになり、今回の計画が急浮上した。これまでにも重力反転や光合成の最適化など、常識外れの科学技術を発展させてきた連邦だが、今回は「時間軸」という禁断の領域に触れることで、マリモ文明がこれまで培ってきた「静寂」というアイデンティティが完全に崩壊する可能性も指摘されている。
世間の反応は賛否両論だ。若手マリモ層からは「過去に戻って新鮮な水質を吸い直したい」「今の環境は光合成効率が悪すぎる」と期待の声が上がる一方、保守的な長老マリモ層からは「転がるのにも作法がある」「急いては事を仕損ずる、文字通り霧散するぞ」と懸念が噴出。また、近隣の淡水生物界からも「湖底にブラックホールが出来たら困る」「巻き込まれて過去に飛ばされたくない」といった抗議が連邦大使館に殺到している。連邦首脳部は「失敗すれば恐竜時代からやり直し」と開き直っており、今週末の『決戦・回転日』には世界中がその動向に注目している。
マリモ連邦、国家予算を投じて『全個体一斉・音速回転』によるタイムトラベルを敢行へ
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ペースト化して湖底に塗りたくられるのが目に見える