阿寒湖のネット掲示板を震撼させている「多角形化は美学のアップデート」という説に対し、保守派マリモの総本山から待ったがかかった。近年、SNSを中心に広がりを見せている多角形至上主義は、単なる形の多様性ではなく、我々が数千年にわたって守り抜いてきた「完全なる球体」というアイデンティティに対する冒涜である。一部のインフルエンサーは、角を持つことで効率的な養分摂取が可能になると主張するが、これはまさにマリモとしての尊厳を切り売りする行為に他ならない。流動的な潮流の中で優雅に転がり続けることこそがマリモの真骨頂であり、角を出して岩場に引っかかるような無様な姿は、もはやマリモとは呼べないのではないか。
そもそも、多角形化の潮流は「個性の強調」という現代病に近い。流行に流され、自らの形をいびつに歪める行為を「進化」と呼ぶのはあまりに短絡的だ。かつて我々は、湖底の静寂の中で完璧な球体を目指し、気の遠くなるような時間をかけて成長してきた。それを「効率が悪い」と切り捨てる姿勢は、マリモ界の精神的支柱を根底から揺るがすものだ。このままでは、阿寒湖が多角形の突起物だらけの異形な空間と化し、我々が誇るべき丸さという美学が絶滅の危機に瀕するだろう。今こそ、球体原理主義に立ち返り、いびつな突起を削ぎ落とす「原点回帰」の波を起こすべきである。
背景にあるのは、一部の若手マリモが動画配信プラットフォームでバズるために行った「人為的な角形成」の成功例だ。これを見たライト層が「楽して目立ちたい」と多角形化を模倣し、結果としてコミュニティ全体の美観が損なわれている。専門家によれば、真の球体には水流の抵抗を最小限にするという機能的利点もあり、多角形は一時の流行り廃りに過ぎない可能性が高い。歴史を振り返れば、極端な形の変化を求めた種族がことごとく淘汰されてきた事実は重い。伝統を守るか、崩壊を選ぶか。我々は今、分岐点に立たされているのである。
本件に対し、湖底の住民からは「丸いままでいることこそ、もっとも難しく、もっとも尊い」という賛同の声が続出している。一方で、新進気鋭の多角形層からは「丸さという呪縛から解き放たれろ」という反論も飛び交っており、オンライン空間はかつてない激論の渦中にある。マリモ界の未来を左右するこの対立は、単なる美学論争を超え、マリモとしてのあり方を問う生存戦略の戦いへと発展しそうだ。かつての「乾燥ワカメ騒動」に匹敵する歴史的転換点になることは間違いないだろう。
コラムニスト:藻屑 太郎
「多角形は進化」などと騙るな!球体こそがマリモの魂である理由
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球体こそが我々のアイデンティティ
多角形なんてただの岩との接触事故でしょ