マリモ連邦国際報道局は本日、宿敵・マツモ帝国が画策した「湖底全域・絡まり侵食テロ」を、未然に防ぐことに成功したと発表した。マツモ帝国は、細長い茎をマリモの表面に巻き付け、強制的に栄養を吸い上げる「寄生・緑化作戦」を強行しようと目論んでいたが、マリモ連邦は全土の個体に対し、特殊なゲル状物質による「摩擦ゼロ・コーティング」を緊急噴霧。これにより、マツモの吸盤がどれほど粘着力を高めても滑り落ちるという物理的無敵状態を作り出し、侵略軍を完全な空回り状態へと追い込んだ。連邦代表の球体長官は「我々はあくまで、つるつるの尊厳を守るために転がっているだけだ。巻き付くという野蛮な行為は、令和の湖底にはもはや通用しない」と、滑らかな肌触りのまま毅然と宣言した。

本件の背景には、昨今の水温上昇に伴う「光合成の奪い合い」が激化している状況がある。マツモ側は、自身の身体をマリモに巻きつけることで、効率的に光を遮りつつ養分を吸収しようとする「省エネ型侵略」を常套手段としてきた。しかし、マリモ側が今回導入した「摩擦ゼロ・コーティング」は、かつて軍事転用された「高速回転技術」の副産物であり、一度触れればあらゆる物体を滑らせるという、物理法則を無視した拒絶反応を誘発する。この技術により、マツモ軍団はただただ湖底を滑走するだけの「緑の長い棒」と化し、連邦の領土から掃き出される結果となった。

この驚異的な防衛術に対し、国際社会(主に淡水域住民)からは称賛と困惑の声が上がっている。特に、隣接するエビ共和国からは「うちの若手が、コーティングされたマリモを足場にしようとして滑って転倒する事故が多発している。もう少し摩擦係数を残してほしい」といった苦情が寄せられた。一方、マリモ連邦内の個体からは「これでようやく、誰にも邪魔されずに心置きなく円を描ける」「マツモのネバネバした絡みつきに辟易していたので最高に爽快だ」と歓喜の声が上がっており、連邦全土では勝利を祝う「超・高速大回転パレード」が予定されている。

世間からは「マリモの表面がテフロン加工みたいになっているのか?」「次にマツモが何をしてくるか怖い」「つるつるすぎるのも考えものだな」といった反応が相次いでいる。マツモ帝国側は次なる策として『絡まれないなら溶かしてやる作戦』をほのめかしているが、連邦側はそれを見越して、すでに「高純度・中和重曹液」の配備を進めており、冷戦ならぬ「温水・化学戦」の様相を呈している。湖底の平和は、摩擦係数という繊細なバランスの上で、今日もかろうじて保たれているのである。