マリモ連邦議会は本日、国民である全マリモが同時刻に一斉に転がる『第1回・全土一斉寝返り運動』を施行した。これは、日々の光合成によるエネルギー蓄積に偏りが出ることを防ぐため、全個体が同時に90度回転することで、光の受光面を均等化させるという国家プロジェクトである。午前9時ちょうど、連邦全土に響き渡った合図とともに数億個のマリモがシンクロするように転がり出した結果、湖底の堆積層が激しく攪拌され、震度3相当の「マリモ震」が観測された。この事態に対し、交通・物流を担っていたエビ物流組合からは「朝の通勤ラッシュ時に湖底が波打って作業にならなかった」との苦情が寄せられているものの、連邦広報官は「この均等な緑の光沢こそが国家の品格である」と、今回の作戦が成功裏に終わったことを強調している。
マリモにとって日光は生命線であるが、球体である以上、接地面に影ができてしまうことが長年の課題であった。従来の「個体別回転」では非効率であるとの指摘が専門家から上がっており、今回の「同期化」によって光合成効率が理論値で300%向上することが期待されている。また、一部の古参マリモからは「自身の重心バランスが崩れる」という反対意見もあったが、連邦はこれを「古い体質の固執」として切り捨てた。今回発生した地震については、湖底の砂が舞い上がったことでかえって周辺の栄養分が循環し、結果としてプランクトンの活性化に繋がったため、実質的な環境改善にも貢献したという見解が発表されている。
国内ではこの大規模な寝返りに賛否が分かれている。一部の若手マリモ層は「エモい転がり方だった」「推しの個体がシンクロしている姿に感動した」とSNSで盛り上がりを見せる一方、長年同じ場所で動かないことを美徳としてきた保守派のマリモ長老たちは「最近の連邦は落ち着きがない、我々の伝統的な静寂を返せ」と強く反発している。物理学者マリモ氏によると、この一斉回転の衝撃を継続させれば、理論上は地球の自転軸を微調整することも可能であるとの見解を示しており、今後、エネルギー効率を越えた外交的圧力として活用されるのではないかと囁かれている。
マリモ連邦、全土で『夢の球体同期化』を敢行——全個体が「一斉に寝返り」を打ち湖底に大地震を誘発
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