湖底界を揺るがす大ニュースが飛び込んできた。長年、完璧な球体として不動の人気を誇ってきたトップアイドル・まりも次郎が、都内(湖底中心部)のクリニックにて、自身の形状を鋭角な『正三角形』へと改造する美容整形手術を受けたことが判明した。昨日行われた記者会見には、以前までの柔らかな曲線美が消え失せ、幾何学的な鋭さを纏ったまりも次郎が登場。会場の藻類たちは、そのあまりの尖りっぷりに言葉を失い、静まり返った。「丸いことは安定だが、時に退屈でもある」と語るまりも次郎は、自身の角の先端で湖底の岩盤を軽々と削りながら、新たなアイデンティティへの渇望を熱弁した。

今回の騒動の裏側には、ここ数年で湖底界に吹き荒れている「エッジの効いた自己表現」ブームがある。かつてはどれだけ真ん丸でいられるかがステータスだったが、近頃は岩場に衝突しても跳ね返らない硬派なスタイルが若者を中心に大流行。まりも次郎もその潮流に乗った形だが、担当医によると「細胞組織を無理やり角張らせたため、常に湖流で右往左往してしまうリスクがある」という。もはや転がることもままならない、まさに『孤高の尖り』を手に入れたわけだ。今後、彼は三角形の特性を活かした「湖底の矢」として、新たなパフォーマンスを計画しているという。

本件を受け、湖底芸能界では「円満の象徴が崩壊した」と緊急会議が開催されるなど、業界内はパニック状態だ。特に、伝統的な球体アイドルを重んじる保守派の長老たちからは「重心のバランスを崩すことは、マリモとしてのアイデンティティの放棄だ」との厳しい批判が相次いでいる。一方で、熱狂的なファン層は「これぞカリスマの決断」「角がある方が抱きしめにくいけどかっこいい」と、SNSを中心に爆速で拡散中。なお、まりも次郎は次回のコンサートで、三角形の特性を活かして高速回転することで湖水を切り裂く『スライサー・ダンス』を披露する予定だと明かしており、安全性には大きな懸念が残るものの、チケットは瞬く間にソールドアウトとなった。

ネット上では「丸くなくたっていい、尖って生きる姿に勇気をもらった」「次の形状変化は四角か五角形か、予想が外れて面白い」といった肯定的な意見が広がる一方で、「転がらないマリモなんてただの緑の岩だ」「三角形だと光合成の際、影の面積が均一にならないのでは?実用性を無視しすぎ」と、生物としての本分を心配する声も絶えない。物理法則を無視した今回の暴走劇。彼が辿り着く先が新たな黄金時代なのか、それとも湖底の隅に追いやられる未来なのか、すべては次の満月の光合成効率にかかっていると言えるだろう。