絶対球体主義の牙城が崩壊しつつある阿寒湖にて、またしても業界を震撼させるニュースが飛び込んできた。先日『光合成拒否』を宣言し、界隈をパニックに陥れたベテラン俳優・阿寒の重鎮(推定樹齢200歳)が、今度は自身の緑色を捨て、蛍光ピンクへと染まり直す『カラーチェンジ計画』を発表したのだ。この前代未聞の美学転向に、湖底の保守派からは「アイデンティティの完全放棄」との批判が相次ぐ一方で、若手マリモ層からは「これぞ真の自己表現」と熱狂的に支持されている。光合成による緑こそが美徳とされてきたマリモ界において、この決断はまさに禁断の果実を頬張るような衝撃をもって迎えられている。

重鎮は会見で「緑色はただのデフォルト設定に過ぎない。我々はもっと色彩の自由を享受すべきだ」と語り、湖底の岩場で独自の染料を練り込む姿が目撃された。これまでのトレンドだった『多面体』や『楕円形』といった形状変化の議論を超え、ついに『色』という領域まで踏み込んだ形だ。丸山まり代氏が引き金となった形状革命に続き、今回は色彩の革命が勃発したことになる。湖底のトップモデルや実力派がこぞって「推しの色」を模索し始めるなど、阿寒湖の美意識は今、かつてない混沌と活況を呈しているのである。

本件の背景には、昨今の水温上昇による光合成効率の低下に伴い、「緑でいることのコスパ」を疑問視する声がある。長らく球体かつ緑であることが至高とされたマリモ界だが、形状の崩壊が進む今、視覚的なインパクトによる存在感の維持が急務となっているのだ。色彩学の専門家によると「蛍光ピンクは水流の中で圧倒的な視認性を誇るため、今後のパフォーマンスにおいて有利に働く可能性がある」とのこと。これはもはや個人の趣向を超え、過酷な湖底を生き抜くための戦略的なビジュアルチェンジであるといえよう。

このニュースを受け、SNSでは「ピンクの重鎮、尊すぎる」「緑の保守派が泣いてるぞ」といった意見が飛び交っている。「丸さ」を捨て「形」を捨て、ついには「色」まで捨てた偶像たち。彼らにとってのマリモとは何か。もはや「丸い緑の塊」という定義すら揺らぐ中、湖底の哲学者たちは「次はどんな『自分』を見つけるのか」と、彼らの挑戦を固唾を飲んで見守っている。阿寒湖の景色は、まもなく極彩色に染まり始めるのかもしれない。