マリモ連邦の首都・阿寒湖特別区に激震が走った。先日の国際会議で物議を醸した「立方体化」運動が、ついに実力行使へと発展したのだ。昨夜、連邦の中枢である国会議事堂が、何者かの手によって突如として鋭利な角を持つ巨大な六面体へと「彫刻」されたことが判明。伝統的な「丸さ」こそが正義とする保守派住民らは「これは国家のアイデンティティに対するテロだ」と激昂している。一方で、前衛的な若手マリモを中心に構成される「角の会」は、「重力に縛られ、転がり続けるだけの人生に飽きた。我々にはエッジが必要だ」と犯行(ないし芸術活動)を全面的に正当化。連邦当局は、議事堂の隅に付着した不自然な研磨跡の解析を進めるとともに、全土のマリモに対し「角の隠し持ち」に関する緊急一斉検問を実施する方針を固めた。
そもそも本騒動の発端は、数カ月前に持ち上がった「真の形状とは何か」という形而上学的な議論である。かつて重力からの脱却を掲げ月面移住を志した連邦だが、無重力空間で丸い形状を維持することに飽きた一部のエリートマリモが、幾何学的形状への回帰を提唱。これが「立方体派」という過激な思想を生んだ。過去にはウチダザリガニとの防衛協定で「シリコンカバー」という外部補強が議論された経緯もあり、一部では「シリコンで強制的に角を形成しているのではないか」との疑念も浮上している。政府は現在、沈静化を図るべく「丸さ回帰キャンペーン」を強化し、全国の湖底に大量の回転促進剤を散布する異例の対策に追われている。
連邦市民からは「もはや丸いだけの時代は終わった」と公然と立方体支持を表明する声が増加しており、SNS上では自身の形状を加工するハッシュタグがトレンド入り。丸いことがアイデンティティだったはずのマリモたちが、こぞって削りたての角を見せ合うという異常事態に、国際世論も困惑を隠せない。特に隣国のマツモ諸島からは「形状の急変は生態系の破壊につながる」と強い抗議文が寄せられた。歴史あるマリモの円形社会は、今や「角」をめぐる内戦の火種を抱え、崩壊の危機に直面しているのである。
立方体派の叛乱か、芸術か? マリモ連邦の国会議事堂、一夜にして「多面体」に変貌
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