マリモ連邦政府は本日、長年維持してきた伝統的な「球体」の美学を捨て、全住民の形状を「立方体(キューブ)」へと強制的に刷新する『四角形化基本法』を国連藻類総会において正式に採択した。連邦代表のコロコロ・マリモ氏は、「丸いだけが人生ではない。角があることで、他者と積み重なることが可能になり、省スペースで効率的な都市計画が実現する」と、その歴史的転換の意義を強調した。この急進的な改革に対し、球体であることをアイデンティティとする保守派住民からは、「丸いからこそ転がれる自由がある」といった反発の声が上がっているが、政府は既に「折り畳み可能な角」の開発に着手しており、来月には全域で角張った生活がスタートする見通しだ。

長年、マリモたちはその完璧なまでの球体フォルムによって、水流に乗った優雅な移動を誇ってきた。しかし、近年の宇宙進出計画において、宇宙船内のストレージ効率が悪すぎるという致命的な問題が浮上。球体同士が密着しても必ず隙間が生まれる「デッドスペース問題」が、連邦の宇宙開発予算を圧迫していたのだ。今回の改革は、単なる美学の変化ではなく、銀河系規模での「効率的な堆積」を目指す生存戦略である。一方で、水流に乗って気ままに流れるという従来のライフスタイルとの両立は難しく、各地で「転がれない苦悩」を訴える市民集会が相次いでいる。

背景には、隣国である角張った形状がデフォルトの「テトラポッド自治領」からの多額の技術供与がある。テトラポッド側は、「角があれば何でも固定できる。丸い連中が羨ましかったのは昔の話だ」と強気な姿勢を見せている。マリモ連邦側は、今回の法案により、世界中のマリモがテトリスのように積み重なることで、地球の海面下における圧倒的なインフラ強化を図る方針だ。なお、今回の改革に伴い、従来の円形水槽は全て廃止され、四角いケースへの強制的な移転が全住民に義務付けられた。

連邦のSNSでは、「角が生えても心は丸いまま」というスローガンが拡散されているが、世間の反応は冷ややかだ。多くの市民は「転がれないマリモはただの藻だ」「これからは角刈りならぬ角生やしがトレンドか?」といった自嘲気味なジョークを飛ばしており、一部の過激派グループは「丸さの復権」を掲げて抗議活動の準備を進めている。専門家は、「この改革が成功すれば、マリモは積載可能な資源として再定義されるだろう」と予測しており、今後の国際社会における『形状の定義』を巡る論争は、さらに過熱の一途を辿りそうだ。