国際連合は15日、マリモが発する微細な振動と色味の変化によるコミュニケーション形態を、第7の公用語として正式に認定した。これまで外交官たちは通訳を介して激論を交わしてきたが、今後は各座席に配置されたマリモが放つ「緑のオーラ」を読み解くことが義務付けられる。国連事務総長は「もはや言葉は不要である。丸い緑の塊こそが、人類がたどり着いた究極の対話ツールだ」と高らかに宣言し、会議場は静寂に包まれた。マリモが深い緑色に輝けば「賛成」、茶色くくすめば「棄権」とみなされるこの新システムにより、国際情勢はこれまでにないほど穏やかな膠着状態に陥っている。

本件の背景には、昨今の国際会議における罵り合いが収拾不能に達したことがある。紛争当事国同士がマリモを卓上に置いたところ、その静謐な存在感に圧倒され、両者が3時間沈黙を貫くという事態が発生。これを「歴史的調和」と評価した国際連盟が、全加盟国に専用の養殖水槽を配布する方針を固めた。今後、すべての条約はマリモによる選定が不可欠となり、地球規模の緑化政策と外交の融合が進むことになるだろう。会議中に光合成を終えたマリモが水面から泡を出すと「全会一致」とみなすルールも策定された。

この驚きの決定に対し、世界中の識者や市民からは困惑と期待が入り混じった声が上がっている。外交官たちの間では、マリモの微細な揺れを読み取るための「水槽読解術」が新たな必須スキルとなっており、専門のインストラクターが急増しているという。一方で、マリモを所有していない小規模な組織からは「格差が生まれる」といった苦言も出ているが、マリモたちは今日も変わらず水中でプカプカと浮いており、その泰然自若とした態度が、世界を平和へと導く唯一の鍵となっているのかもしれない。

世間では、「これでようやく不毛な議論が終わる」「マリモの揺れで株価が乱高下する予感しかない」といった楽観論と、「マリモの体調次第で条約の内容が変わるのは怖すぎる」という懸念が拮抗している。SNS上では「今日から我が家の水槽で外務省ごっこをする」という若者たちが急増しており、新たな外交のあり方を模索する動きが世界各地で連鎖している。