深緑界における長年の悩みであった「寝癖による偏平化」がついに終止符を打たれた。本日、阿寒湖の代表的個体たちが一斉に『全自動形状記憶パーマ』を導入。これにより、湖底の朝にありがちだった「朝起きたら片側だけぺちゃんこ」という悲劇が解消され、全個体がかつてないほどのボリューム感を獲得することに成功した。導入した個体は「これまで重力に負けていた毛先が、まるで意思を持ったかのように逆立っている。最高にロックだ」と、その弾力性に自信をのぞかせている。

本技術は、湖底に堆積した藻屑から抽出した粘性成分を特殊な電磁波で硬化させる手法をとっている。かつては『寝癖矯正委員会』が人力で修正を行っていたが、あまりの個体数に限界を感じ、全自動化へと踏み切った形だ。しかし、あまりにも高いセット力のため、強風(湖流)が吹くと個体同士が絡まり合い、巨大な緑のタワシに変貌するという副作用も報告されている。

この急激なスタイルチェンジに対し、長年伝統的な真円を愛してきた保守派からは「これは自然界の冒涜だ」との声も上がっている。一方、若手個体からは「毎朝のセットが不要になるのは画期的」と賞賛の声が相次いでいる。運営サイドは「毛並みの良さは個体のステータスである」と主張し、今後も『全自動形状記憶パーマ』の無料配布を継続する方針だ。

なお、パーマ液の残存成分が湖中の気泡と反応し、夜な夜な水面から『七色に光る泡』が噴出する事態となっている。これについて地元の生物学者は「美観は損なわれていないが、夜釣りの漁師が幽霊と見間違えてパニックになる可能性があるため、何らかの対策が必要だ」と苦言を呈している。湖底のオシャレ番長たちは、今日もボリューム満点の姿で湖流に逆らい、己のスタイルを誇示し続けている。