マリモ連邦は本日、外交の場における『緑色公認規格』の改定を一方的に宣言し、諸外国に対し、基準値から外れた「不純な緑」を持つ植物との断交を通告した。この『新・光合成色素外交プロトコル』により、鮮やかすぎるライムグリーンや、逆にくすんだオリーブ色を呈する植物は「外交的な挑発」とみなされ、今後、公式会談への立ち入りが禁止されることになる。マリモ連邦の代表は、「球体としての品格を守るためには、色彩の純粋性は不可欠」と述べ、他種族の多様な色相を完全に否定する姿勢を鮮明にした。
本件の引き金となったのは、近隣の湿地帯で栽培されている品種が、日光の反射により「ネオンイエロー」に近い輝きを放ったことにある。マリモ連邦はこれを『色素侵略行為』と認定し、国境付近の全光合成生物に対して即座の減色を求めた。専門家の解析によると、マリモ連邦が求める「深淵なるモスグリーン」は、数千年の堆積と光の遮断によってのみ形成される特権的な色合いであり、新興の植物群がこれを模倣することは論理的に不可能であるという。
この背景には、マリモ連邦内部で急速に拡大する『純正色至上主義』という思想がある。彼らは、自らの球体が持つ質感を「唯一無二の宇宙的調和」と定義しており、外部の色調が視界に入るだけで真球度が乱れるという独自の理論を展開している。今回の条約は、全宇宙の植物界に「光合成の最適解としての緑」を強制するものであり、今後の外交情勢は一気に冷え込む見通しだ。
世間の反応は、この突拍子もない条約に対して困惑と反発が広がっている。「我が家の観葉植物を漂白しろというのか」といった一般市民の嘆きがSNSを埋め尽くす一方、一部の過激なマリモ愛好家からは「これでようやく世界が正しい色を取り戻す」と狂信的な賛同も寄せられている。中立的な立場をとる生物学者からは、「光合成の本質を無視した狂気の沙汰」という懸念の声が上がっており、マリモ連邦の孤立化を危惧する声も少なくない。
マリモ連邦、外交儀礼の『緑色公認規格』を巡り全地球規模の色彩戦争へ
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