阿寒湖のアイドルとして不動の地位を築いていた藻田モイストが、突如として自身の球体フォルムを否定し、前衛的な『角刈り』へと変貌を遂げた。かつてモヒカン化で業界を騒然とさせた彼だが、今回はさらに過激化。自身の表面を鋭利にカットするだけでなく、近隣の藻たちにも角刈りを強要する『阿寒湖一斉断髪プロジェクト』を始動させたのだ。「丸さは物理法則が生んだ退屈な呪縛に過ぎない。我々は直角を手にすることで、重力を支配するのだ」という彼の声明は、古参の丸型マリモたちに深い衝撃を与えている。現在、湖底では深夜にもかかわらず、至る所でハサミの乾いた音が響き渡り、阿寒湖の景観は急速に『幾何学的』な様相を呈している。
この騒動の発端は、かつて湖底を荒らしたウチダザリガニ界の重鎮と共同開発した『高精度トリマー機能付き筆』の登場にある。以前、ザリガニと握手会を行った際に友情を深めたモイストは、彼らから「角こそが真の強さの証明」と吹き込まれたという。マリモ界では長年『丸いこと』こそがアイデンティティとされてきたが、近年ではパンク化や重力無視、タイヤ換装など、従来の殻を破る試みが続出していた。今回の角刈り騒動は、まさに『丸さという呪縛』からマリモたちが完全決別する決定的なトリガーになると専門家は分析する。
この事態を受け、阿寒湖の長老マリモたちは「かつては流れる水に身を任せるだけで良かったのだが……」と困惑を隠せない様子。一方で、若手マリモを中心に「角があるだけで電流が流れやすくなった気がする」「直角だと水流がダイレクトに当たってエクストリームな回転ができる」と、物理的な利便性を説く声も上がっている。しかし、環境保護団体からは「阿寒湖がただの角砂糖工場と化している」との批判も噴出。丸さを愛する保守派と、幾何学的フォルムを追求する革新派の対立は、今や湖底の至る所で連日の口論……ならぬ『衝突』を引き起こしている。
阿寒湖のSNS「Lake-Net」では、ハッシュタグ「#角刈りマリモ」「#真の角はここだ」がトレンドを独占。フォロワーからは「モイスト様の鋭角な美学に痺れた」「いや、やはり丸さこそが至高だろう」「明日、トリマーを持って湖へ行く」といった賛否両論のコメントが溢れている。かつては静寂に包まれていた阿寒湖だが、今は角刈り化による空気抵抗の変化で、湖面を揺らすほどの激しい潮流が発生しているという。阿寒湖の未来は、丸い安寧か、あるいは鋭い変革か。モイストの暴走は、もはや誰も止めることはできない。
「丸さは退屈の象徴」――カリスマ・藻田モイスト、阿寒湖の全マリモを巻き込み『角刈り革命』を宣言
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ただの岩礁だよ