阿寒湖経済圏に激震が走った。これまで湖底の神秘とされてきたマリモの「回転速度」が、ついに世界経済を左右する公的指標『阿寒湖平均』として正式採用されたのだ。湖底に設置された超高感度センサーが、マリモの自転数と光合成による微細な揺れをリアルタイムで解析。この回転数が急上昇すれば「世界的な好景気の前兆」、停滞すれば「金融危機のサイン」として、今や世界中のトレーダーが阿寒湖のライブカメラを食い入るように見つめている。

この指数を導入した阿寒湖証券取引所によると、マリモは地磁気や湖水の水温に敏感に反応するため、人間の感情や欲が絡む従来の株価指標よりもはるかに透明性が高いという。実際に、今朝のマリモが一斉に左回転を始めたことで、日経平均は一時的に急騰した。しかし、一部の専門家からは「マリモが寝返りを打っただけで大暴落を引き起こすリスクがある」との警鐘も鳴らされている。マリモが優雅に回るだけで経済が踊る、そんな夢のような、あるいは悪夢のような経済社会が今、阿寒湖から始まろうとしている。

かつては『ぬめり』や『光合成効率』の売買で潤っていた湖底経済だが、今回の回転数指標の導入により、さらに投機性が高まっている。湖底市場では、マリモの回転を強制的に加速させる「加速剤(高級栄養剤)」を密売する業者も現れており、当局は警戒を強めている。マリモを回転させることが富への最短ルートとなった今、私たちはかつてない速度で回る緑の毛玉たちと共に、資本主義の新たなフェーズへ突入したと言えるだろう。

SNSでは「今日のマリモ、ちょっと回転遅くない?」といった不安の声や、「我が家の水槽のマリモも高速回転中!これってインサイダー?」といったジョークが飛び交っている。経済指標が生物のコンディション次第という事態に、投資家たちは困惑しつつも、この『緑の回転』に自身の資産を賭けることに喜びを見出しているようだ。次にマリモが急停止した時、世界経済は果たして耐えられるのだろうか。